2008年07月08日

日本の遺跡27 五稜郭 幕末対外政策の北の拠点

日本の遺跡27 五稜郭 幕末対外政策の北の拠点

出版社:同成社
発行日:2008年5月初版
ページ数:186P
著者:田原良信
定価:1,800円+税
オススメ度:★★★☆☆

書評:
「箱館戦争の舞台となった五稜郭は、軍事要塞ではなかった−。軍事的要因よりもライフラインを充実させた政治的な中心地・五稜郭の真の姿を再考する。最新の発掘データをふまえ凝縮した、遺跡の総合ガイドブック。」

同成社の日本の遺跡シリーズは前号に引続き城郭がテーマとなりました。発掘調査を元に構成された内容は少し難しいところもありますが、最新の発掘成果に触れられる貴重な機会を提供してくれます。

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[目次]

Ⅰ 五稜郭の概要
 1 五稜郭の位置
 2 五稜郭の構造と規模
Ⅱ 五稜郭の沿革
 1 五稜郭築造と函館奉行所
 2 激動の函館戦争
 3 函館戦争終了後の五稜郭
Ⅲ 五稜郭関係の資料調査
 1 資料調査の経緯
 2 五稜郭築造平面図資料
 3 五稜郭内函館奉行所庁舎写真
 4 五稜郭関係記載の文献史料
Ⅳ 五稜郭跡発掘調査の経緯
 1 試堀調査の開始と発掘調査場所の確定
 2 五稜郭跡遺構確認発掘調査の実施
Ⅴ 五稜郭の発掘調査成果
 1 函館奉行所庁舎建物跡遺構
 2 付属建物跡遺構
 3 付設の工作物跡
 4 函館戦争の関係遺構
 5 発掘調査で出土した遺物
 6 地上遺構の構造確認
Ⅵ 五稜郭跡の復元整備に向けて
 1 始められた整備計画
 2 奉行所の復元をめざして
 3 決定した整備内容と活用の方向性
Ⅶ 五稜郭とヨーロッパの城塞都市
Ⅷ 五稜郭関連の遺跡
 1 五稜郭の鎮守府「東照宮」
 2 東照宮を守備する台場「四稜郭」
 3 松前藩の函館港湾警備「戸切地陣屋跡」

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2008年06月17日

三春城と城下町

三春城と城下町

編集・発行:三春町歴史民俗資料館
発行日:1998年3月31日
ページ数:107P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆

書評:
「当館では、過去に三春城や城下町に関連した特別展を開催して参りました。『安東・秋田氏展』・『三春田村氏と伊達政宗』・『松下氏三春への道』・『三春藩』など、それぞれの城主とその周辺の展示を行ってきました。今回の『三春城と城下町』は過去の展示と重複する題材もありますが、新資料を加えて、特に絵図を中心にご覧いただきたいと思います。新資料としてご紹介する『三春城起こし絵図』は、本丸の表門や裏門、石垣や塀の部分などが、立体的に立ち上がる仕掛けになっており、他に例のない貴重な絵図です。正保2年に秋田氏が三春へ入部して間もない時期に、何らかの目的で作られた絵図であると考えられます。」

本図録は三春町歴史民俗資料館平成10年度春季特別展の展示解説図録です。当時にしては珍しくカラーページが非常に多く、目玉の三春城起こし絵図もいろいろな角度からの写真が掲載され、楽しめます。残念ながら本書は展示図録としては品切れであり、入手が非常に難しいと思われます。

[目次]

御春の輩
戦国大名田村氏
戦国期の田村氏と三春
会津領から松下氏時代
近世初期の三春城について
秋田氏時代
三春城
建築史からみた「三春城起こし絵図」の考察
城下町
発掘調査による三春城下町の復元
丈六焼と窯
城下町の風俗とくらし
田村地方の坂上田村麻呂伝説について
諸氏系図
資料一覧

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2008年03月18日

多賀城 焼けた瓦の謎

多賀城 焼けた瓦の謎

出版社:文芸春秋
発行日:2007年7月初版
ページ数:124P
監修:工藤雅樹
定価:1,429円+税
オススメ度:★★☆☆☆

書評:
「大化の改新の本当の意味とは? 奈良の大仏に貼った大量の金箔はどこから来たのか? なぜ桓武天皇は東北に3度も軍勢を送ったのか? 古代史の謎がひとつにつながる。わかりやすい文と絵で、考古学と歴史学を解説。」

多賀城に関する論文集だと思って手に取ったら、あれ??と思いました。それもそのはずで本書は、担当編集者である下山進さんの長女の夏休みの自由研究がきっかけとなっているそうです。イラストと少なめの文字、本書は多賀城ができた時代の背景をわかりやすく解説しています。入門書としてどうぞ。

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[目次]

1 出土した焼けた瓦
2 大化の改新
3 中央集権国家の膨張
4 みちのくのやまに黄金の花が咲く
5 反乱する蝦夷たち
6 多賀城緊迫す
7 伊勢の斎宮にかかった美しい雲
8 桓武天皇
9 朝廷軍の敗戦
10 坂上田村麻呂
11 人々の暮らし
12 文字をもたない人々
13 天下の苦しむところは、軍事と造作なり

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2008年03月12日

記念刊行 秋田城址が指定史蹟となるまで

記念刊行 秋田城址が指定史蹟となるまで

編集・発行:寺内町役場
発行日:1935年11月26日
ページ数:9P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆

書評:
戦前、秋田城址が国史蹟として指定されたことを記念して地元寺内町(のちに合併して秋田市となる)で発行された小冊子。旧字体で少々読みづらいところであるが、当時秋田城址について判明していたことが記録されており、貴重である。

[目次]

秋田城址が指定史蹟となるまで
秋田城址研究史大要
寺内町秋田城址名所旧蹟案内図

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2008年01月20日

根城ものがたり

根城ものがたり

出版社:デーリー東北新聞社
発行日:1985年6月初版
ページ数:221P
著者:正部家 種康
定価:2,000円(当時) 絶版
オススメ度:★★★★☆

書評:
「根城の殿様は、どこから来て、どこへ行ったのか。中世に大活躍した根城南部氏の壮大なものがたり。根城南部氏は遠く甲斐の国からやって来て根城に城を築いた。そして、遠野へ国替えになるまでの300年、北奥羽の雄だった。その盛衰を物語りふうにまとめた根城築城650年記念出版。三戸南部との関係は?一読して南部氏のすべてが分かる必読の郷土の歴史書だ。」

元は地元デーリー東北新聞に掲載された記事であるそうだが、一般的な短い章を束ねたというものではなく、歴史的経緯に沿って書かれている。元八戸市職員、八戸市博物館館長を務めただけあって、物語といえども史実に基づいて書こうという姿勢は非常に評価できるものであり、入手する価値はある。

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[目次]

序章 根の城六百五十年
一章 甲斐の始祖たち
二章 師行の活躍
三章 南朝への忠誠
四章 南北朝の統一
五章 二つの争乱
六章 主従の逆転
終章 遠野への道
系図
あとがき

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2007年09月01日

三春城築城500年記念・平成16年度春季特別展 三春城と仙道の城

三春城築城500年記念・平成16年度春季特別展 三春城と仙道の城

編集・発行:三春町歴史民俗資料館
発行日:2004年3月初版
ページ数:77P
定価:700円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆

書評:
本書は、平成16年4月11日より6月13日まで開催された「三春城と仙道の城」の展示図録です。展示図録から実際の展示の充実ぶりが感じられるが、三春城に偏らず田村地方の城の歴史や分布一覧、縄張り図などが多く掲載されている。現在売り切れ中であり、私も古書で入手した。カラー写真も多く良い。

三春町歴史民俗資料館ホームページ

[目次]

Ⅰ 仙道の歴史
 1 はじめに
 2 仙道合戦記
Ⅱ 城の移り変わり
 1 戦国時代以前の城
 2 戦国時代の城
 3 桃山時代の城
 4 江戸時代の城
 ☆関東地方の城館石垣
Ⅲ 田村地方の城館
 1 描かれた城館
 2 縄張図と航空写真
 3 発掘された城館跡
Ⅳ 城下町の暮らし
 1 城下町の姿~城下絵絵図~
 2 城下町の職人たち~金ノ座~
 3 三春城下探索記~陸奥の編笠~
 4 舞鶴城~三春城と鶴~
特論 城館跡からみた戦国期の田村領 松岡進

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2007年05月01日

中世出羽の領主と城館 奥羽史研究叢書2

中世出羽の領主と城館 奥羽史研究叢書2

出版社:高志書院
発行日:2002年2月初版
ページ数:318P
編者:伊藤清郎、山口博之
定価:3,800円+税
オススメ度:★★★☆☆

書評:
「本書の課題と視点を明らかにしておこう。第1に、出羽という地域は、辺境にあたるとともに、北方性を兼ね備えた地域である。北日本そして北アジアから見る日本史を展開するに格好の場といえよう。さらに太平洋中心史観ともいうべき観点を批判できる素材が多く存在する地域でもある。第2に、日本海海運そして最上川・雄物川・米代川などの舟運、さらに羽州大道など陸路を手がかりにして見る歴史である。東アジア世界との関連も視野に入ってこよう。第1、第2を通じて、一国民の歴史から脱却をはかるステップになれば幸いと考える。第3に、第1、第2と深く関連するのであるが、発掘によって出土した遺物・遺構などモノや情報から探る歴史である。この3点を念頭に置きながら、『領主と城館』に焦点をすえて、以下順に論を展開していく。」

中世出羽国に関する論文集であり、内容は専門的である。

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[目次]

序 -研究史と課題-

第1章 中世の出羽国
第一節 中世成立期の出羽国
第二節 奥羽合戦と鎌倉幕府
第三節 南北朝・室町時代の動乱と出羽
第四節 戦国・織豊時代の出羽

第2章 中世出羽の城館
第一節 出羽南部の城館
第二節 出羽北部の城館
第三節 中世出羽の海運と城館
第四節 城下絵図と発掘

第3章 発掘された中世の出羽
第一節 中世出羽国土器・陶磁器の様相
第二節 発掘された貨幣
第三節 発掘された中世の街道・古道
第四節 出羽府中と秋田城

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2007年04月03日

根城跡 陸奥の戦国大名南部氏の本拠地 日本の遺跡19

根城跡 陸奥の戦国大名南部氏の本拠地 日本の遺跡19

出版社:同成社
発行日:2007年2月初版
ページ数:178P
著者:佐々木浩一
定価:1,800円+税
オススメ度:★★★☆☆

書評:
根城跡は八戸市馬淵川右岸に所在し、国史跡指定は1941年と古い。中世の北奥羽一帯を支配した南部氏の本拠地で、落城・領主交替もなく約300年存続した。1978年より本格的な発掘調査を開始、環境整備も順次進められ、主殿や附属施設等が主に考古学的成果を基に復原された。本丸の整備が完了した1994年から「史跡根城の広場」として一般公開されている。

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[目次]

Ⅰ 根城跡と八戸
Ⅱ 南部氏根城を築城
Ⅲ 南部氏関連城館と根城
Ⅳ 根城の発掘調査
Ⅴ 発掘資料の整理と確認作業
Ⅵ 史跡の環境整備
Ⅶ 建物復原の検討
Ⅷ 復原建物の展示
Ⅸ 史跡根城の広場の運営

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秋田城跡 最北の古代城柵 日本の遺跡12

秋田城跡 最北の古代城柵 日本の遺跡12

出版社:同成社
発行日:2006年7月初版
ページ数:193P
著者:伊藤武士
定価:1,800円+税
オススメ度:★★★☆☆

書評:
秋田城跡は秋田市内高清水丘陵に所在する最北の古代城柵である。奈良時代、律令国家の対大陸外交・対北方交流重視政策のもと、秋田「出羽柵」として創建された。律令国家の日本海側・出羽国における地域支配の拠点として、行政と軍事、対北方交流の中心であり続けたことが、発掘された遺構や多くの出土遺物(木簡、漆紙文書、土器等)から明らかにされている。

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[目次]

Ⅰ 最北の古代城柵にせまる
Ⅱ 秋田城跡の研究と保護
Ⅲ 秋田城跡の発掘調査
Ⅳ 秋田城をめぐる謎と課題
Ⅴ 秋田城と周辺地域社会
Ⅵ 史跡の整備と活用
Ⅶ 古代城柵「秋田城」とは

投稿者 Tadashi : 00:24 | コメント (0) | トラックバック

2006年05月20日

久保田城ものがたり

久保田城ものがたり

出版社:無明舎出版
発行日:1989年12月初版
ページ数:217P
著者:渡部景一
定価:1,300円+税
オススメ度:★★★☆☆

書評:
「はじめて秋田市の土を踏んだ人々は、広小路から見える外堀の青い水面と、その向うの黒い森に、しみじみとした感興をおぼえるという。この青い堀と黒い森は、秋田藩佐竹氏の久保田城跡である。蓮の浮かぶ広い水面を見ながらいく道は、昭和62年に建設省が選定した『日本の道一〇〇選』のなかのひとつにも選ばれた懐旧の道でもある。」

「佐竹氏と久保田城」ほか佐竹氏や久保田城に関する書籍を数々執筆している著者が、前書の不足な部分を、新しい史料と発想によって徹底的に書き直したものです。久保田城の歴史から構成、現在の公園の散策ポイントなどをまとめています。久保田城に訪れるときはガイドブックとして利用できます。

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[目次]

第1章 佐竹氏の秋田転封
国替と久保田城
源氏の名門佐竹氏の系譜

第2章 転封当時の久保田
新しい城地の選定
転封前の神明山
神明山周辺の地形
久保田の村々

第3章 久保田城の築城
城と城下の全体構想
本城の構想と築城
旭川の掘替

第4章 城の中枢本丸
本丸の構想と機能
本丸の炎上

第5章 本丸周辺の廓
二の丸
北の丸
西曲輪の兵具蔵
三の丸
八幡山の別廓
御会所

第6章 登城と下城の道
正式な登城の道
参勤交代の道
略式の道
藩主葬送の道

第7章 散策コース
大手門から本丸へ
御物頭御番所
中土橋から二の丸広場へ
長岡安平献桧の碑
飛行詩人佐藤章の胸像
本丸周遊
佐竹義尭公銅像
八幡秋田神社
伝説の与次郎稲荷神社
船木靱負紀功碑
秀吉からもらった大手水鉢
新兵具御隅櫓
二の丸広場から北の丸へ
弥高神社

主要参考文献
秋田藩佐竹氏歴代藩主系譜

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