名古屋 旧東海道の旅

地下鉄名城線の伝馬町を降りると、そこは旧東海道です。
名古屋 旧東海道の旅
直角に折れて熱田の海に向かう角には旧東海道の道標が残っています。
名古屋 旧東海道の旅
案内板とともに立っているのは1本ですが・・・
名古屋 旧東海道の旅
実は近くにもう1本あります。個人宅の庭先に立てられた4つに割れた道標。見ていると、偶然そのお宅の方が外出されるところで話を聞くことができました。
聞けば、この1本も現在案内板とともに立つ道標とともに熱田神宮方向から東海道に入る入口にあった道標だとか。道路舗装工事の際に上3つが、地下鉄名城線工事の際に下の1つが見つかり、捨てるものだからともらったとのことで、こうした方がいるおかげで今こうして歴史を感じることができるのです。
名古屋 旧東海道の旅
さて、道路に分断され、斜めに伸びる道の向かい側には、
名古屋 旧東海道の旅
蓬莱陣屋と書かれた行列のできるお店が・・・何の店か分かりませんが、
名古屋 旧東海道の旅
その駐車場に「宮の宿赤本陣跡」の案内板があります。このあたりに本陣があったそうですが、名古屋は空襲で焼けているので正確な場所は不明とのことです。ここは海を渡る前の最後の宿場となります。
名古屋 旧東海道の旅
さらに少し進むと、白鳥消防団詰所の前に「西浜御殿跡」の案内板があります。西浜御殿は尾張藩2代藩主徳川光友が造営したもので、初代義直が東浜御殿を造営したそうです。
名古屋 旧東海道の旅
門が春日井市中央公民館に残っていると書かれていますが、ちと遠いですね。
名古屋 旧東海道の旅
湊に面して宮の渡し公園がありました。写真に見た「時の鐘」が見えます。何度か名古屋に来ましたが、これが見たかったのですよね。
名古屋 旧東海道の旅
「七里の渡し」の石碑もありますが、ここから桑名までは東海道は海路となります。その距離が七里ということです。短い道中ではありますが、見どころがたくさんありますね。
名古屋 旧東海道の旅
石碑の奥に見えるのが「熱田宮常夜灯」で、昭和30年に復元されたものです。
名古屋 旧東海道の旅
伝馬周辺では、他に「徳川家康幼時幽居跡」があります。徳川家康は幼少期に今川義元の人質に送られる途中で、家臣の裏切りにあい、織田信秀の人質となりました。そのとき、熱田の豪族加藤順盛(のぶもり)の屋敷に幽閉されていたそうです。
名古屋 旧東海道の旅
今は個人宅ですので、特に何があるというわけではないのですが、
名古屋 旧東海道の旅
敷地内に小さな祠が一つ見えました。
名古屋 旧東海道の旅

百万石菓子百工展2日目と石川近代文学館無料開放日

昨日に続いて金沢市内にやってきました。今日は石川近代文学館の無料開放日なので、ついでにまた金沢城に寄りました。
百万石菓子百工展2009
人出が昨日以上に多いようですが、昨日で要領を得たつもりなので、今日は先着プレゼントの梯子に挑戦しました。
百万石菓子百工展2009
まずは10時半からの「珠姫手まり」の配布です。大きな着ぐるみの珠姫様がかわいくないですね。
百万石菓子百工展2009
上にマリ模様の麩?が2個乗った饅頭です。
百万石菓子百工展2009
次は、スイーツ・スタジオです。今日は行松旭松堂の行松氏による「上生菓子」です。抹茶にも合う季節の和菓子を4種類作成しました。
百万石菓子百工展2009
会場からも参加して一緒に作ってみました。皆さん楽しそうでした。
百万石菓子百工展2009
百万石菓子百工展2009
おみあげは「あやめの花」をかたどった和菓子です。青色は食欲をそそらない色とされているので、紫も青色が強いよりも赤色が強い色を使用するようです。抹茶の席では「色紫」というそうです。
百万石菓子百工展2009
昨日は用紙がすぐなくなっていたスタンプラリーも用紙をゲット!
百万石菓子百工展2009
うさぎの形になるティッシュボックスが景品でした。組み立てていないので耳は後ろです。
石川近代文学館
今日の目的地である石川近代文学館に来ました。今年から試験的に始まった月2回の無料開放日です。
石川近代文学館
石川近代文学館
同館では企画展「文学に描かれた加賀藩前田家」が開催中で、地元新聞にも掲載された横山長近を救った手鏡や横山家所蔵の城絵図などが展示されています。基本は文学書籍の紹介が中心なので、自分にはあまり縁がないですね。
寺島蔵人邸跡
そこから歩いて浅野川界隈に向かいました。現在、庭園のドウダンツツジが満開になっています。
寺島蔵人邸跡
それにしても大きなドウダンツツジです。もうしばらく楽しめそうですよ。
寺島蔵人邸跡
最後に、泉鏡花記念館と徳田秋声記念館の春の企画展を見てきました。
泉鏡花記念館
徳田秋声記念館
2館では泉鏡花記念館開館10周年記念として企画展を共同開催しています。言われて初めて気付きましたが、今回のポスターやチラシは2枚で1つの絵を構成しているのですよ。右に泉鏡花、左に徳田秋声を配し、それぞれの書斎机をイメージしているようです。
泉鏡花記念館10周年記念チラシ

百万石菓子百工展2009

毎年GW恒例行事となりました「百万石菓子百工展」が今年も3日間の予定で始まりました。
百万石菓子百工展2009
今年は昨年以上にいろいろと縮小されたみたいで寂しい限りですが・・・
百万石菓子百工展2009
五十間長屋では「加賀年中行事とお菓子」というテーマで、6種類の和菓子が出展されていました。昨年はもっと展示が多かったのですが、今年は展示物も少なく、「え?これだけ」という声があちこちで起きていましたよ。
百万石菓子百工展2009
百万石菓子百工展2009
今年はスイーツ・スタジオが出て、プロのデモンストレーションが間近で見られると聞いて、早速最前列で参加してきました。今日の午前は、小松の御朱印の半田さんによる「金花糖」づくりでした。
百万石菓子百工展2009
砂糖を水にまぜて溶かし、型に流して取り出すまでを実演しました。なぜ金花糖の中身が空洞なのかよく変わりました。この後、2日間ほど乾燥させ、着色してさらに2日間ほど乾燥させるようです。金花糖は、結婚式や雛節句の定番ですが、半田さんは女の子ばかりがひいきされるので、男の子のために端午節句の金花糖を作ったそうです。兜や鯉の金花糖はめずらしいものでした。
百万石菓子百工展2009
おみあげに梅の金花糖をいただきました。

加賀藩主前田斉泰と前田土佐守家

昨日と同様に荒天の中ではありましたが、金沢市内に出かけました。今日は午前と午後に講演を入れてあります。金沢中心部では週末イベントを開催していましたが、今日も荒天であったので人が非常にまばらでした。主催者、出演者には残念な週末でした。
さて、初めに前田土佐守家資料館の解説講座に参加しました。最初に20回皆勤賞の授与が行われました。荒天の中でも部屋満員の状態であった今回ですが、第1回の参加者は7名だったとか。年4回、5年欠かさず参加したとは立派なものです。
加賀藩主前田斉泰と前田土佐守家
春季特別展は予告では「尾山神社と前田土佐守家」だったのですが、都合で「加賀藩主前田斉泰と前田土佐守家」となりました。加賀藩は14代慶寧で幕末を迎えましたが、実質藩の実権を握っていたのは13代斉泰でした。在位45年と2番目の長期藩主であった斉泰公は12男4女という子沢山で、前田土佐守家とは8男静之介が9代藩主直会(なおより)を養子にした(押しつけられた?)関係です。展示もチラシになっている斉泰公の油絵のほか、兼六園絵図など見どころありますよ。常設展も少し模様替えし、地元新聞で好評掲載中の小説の舞台である加賀騒動関係の貴重な一次資料も展示されています。
加賀藩主前田斉泰と前田土佐守家
昼食のあと、こちらも春季特別展中の金沢能楽美術館に行きました。
光悦謡本 金沢能楽美術館
「光悦謡本 -流麗なきひびき-」を鑑賞しました。今回は北陸初公開となる「光悦謡本 橘紋散蒔絵箪笥入」が目玉ですが、謡本の表紙の模様を楽しむことができました。
光悦謡本 金沢能楽美術館
続けて、藩老本多蔵品館で開催中の「前田利長と本多政重」を鑑賞しました。
前田利長と本多政重 藩老本多蔵品館
地元新聞でも紹介された初公開の「前田利長黒印状」を見てきました。利長が危篤と勘違いして出家した八家の横山長知に対する事態収拾を本多政重に指示した内容です。他にも前田利長の銀鯰尾兜も展示され、昨年話題となった直江兼続拝領の兜も展示されています。
前田利長と本多政重 藩老本多蔵品館
最後に、石川県立歴史博物館で開催された春季特別展の特別講演会「近世の肖像画」に参加しました。30名余の参加のなか、摂南大学教授岩間香さんから、肖像画の歴史を勉強させていただきました。こうして見方を教えてもらうと今後は楽しみ方が変わりますね。
近世の肖像画 石川県立歴史博物館

石川県立歴史博物館 「肖像画にみる加賀藩の人々」

石川県立歴史博物館 「肖像画にみる加賀藩の人々」
昨日は特別展初日を迎えた石川県立歴史博物館に出かけました。今回の特別展は「肖像画にみる加賀藩の人々」というテーマで、加賀藩に関係する藩主、家臣、藩士、町人などの肖像画がずらりと100点展示されます。5月9日に一度展示替えがありますので、1度で実物全部は見ることはできません。
石川県立歴史博物館 「肖像画にみる加賀藩の人々」
期間中土曜日に何度かギャラリートークとして展示品の解説がされます。初日の昨日も開催されたのですが、1時間の予定が大幅に延長して2時間、最初10数名いた参加者は最後には5人になってしまいましたが、とても参考になりました。今回加賀藩祖前田利家の画像が最も多く展示されていますが、系統がいくつかあり、そのポイントを知ることができてよかったです。
中村記念美術館 「名椀の見所/春の宴」
その後、昨日報告した金沢城に行ったあとに、中村記念美術館に春の展示「名椀の見所/春の宴」を見てきました。まだまだ私にはどこが良いのかわかりませんが、良いものをたくさん見ればそのうちわかるようになると思って気軽に見てきました。
中村記念美術館 「名椀の見所/春の宴」
石川県立歴史博物館の入口の真裏にはちょうど桜の木が1本立っています。少し葉桜の部分もありましたが、ちょうど見頃を向かえ、博物館のレンガ造りの建物と良いアングルでしたが、惜しいのは逆光ですね。
石川県立歴史博物館
最後に当日のこぼれ話をひとつ。実は博物館には新聞取材の女性記者の方もいたのですが、少し遅れてきたので最初の見所で写真を撮っておらず、終わってから最初に戻って写真を撮ることになりました。今回は博物館友の会で無料で展示も解説も見聞きしたことですので協力してきました。
その記事が今日の朝刊写真です。最も手前に写っているのが自分です。このとき一般参加者3人に博物館の方が入って一列に並んだ寂しい写真です。最初に撮ればもっと賑わっている様子を撮れましたのに・・・
石川県立歴史博物館 「肖像画にみる加賀藩の人々」

加賀藩家老 本多家上屋敷跡を歩く

本多家上屋敷跡
石川県立美術館のある本多の森は、元は加賀藩の家老であった本多家の上屋敷あった場所です。本多家は5万石という録を持ち、初代本多政重は徳川家康の側近であった本多正信の子であり、今話題の直江兼続の養子となったこともある武将でした。直江兼続には養子縁組の後に実子が生まれたために、縁組を解消し、奉公先を探していたところに加賀藩から声がかかったとのことのようです。
その本多家上屋敷を横切るように辰巳用水の分水が流れ、小立野台地を下った本多家下屋敷跡に流れていきます。
本多家上屋敷跡
昨年改修を終えてリニューアルオープンした県立美術館の裏もきれいに整備されましたが、整備されてから初めてそのあたりを歩きました。
というのも、先日地元新聞に来年度、金沢市が本多家上屋敷の調査を行うことがかかれていたので、以前本多家の石積み発見の報道があったことを思い出して、現状どうなっているのか気になっていました。
本多家上屋敷跡
木橋を渡るか否かという段階で、その下にすでに石積みが見えます。
本多家上屋敷跡
そのあとも崖にそって明らかに土盛りが見られ、ところどころ石積みが見えます。一部はとても大規模な石積みも存在します。
本多家上屋敷跡
本多家上屋敷跡
角にあたるような石積みは苔むしている石もありました。
本多家上屋敷跡
本多家上屋敷跡
正直ここまで多くの土塀の痕跡が残っているとは思ってもみず、今まで来なかったことを後悔するとともに、市民にもあまり知られていないことがもったいないと感じます。

石川県立歴史博物館 「れきはくコレクション2008」

石川県立歴史博物館 「れきはくコレクション2008」
今日は、石川県立歴史博物館で開催されている「れきはくコレクション2008」を見に出かけました。れきはくコレクションは、毎年その年度に購入または寄付により収集した資料を展示する恒例の企画らしいのですが、実際行くのは初めてです。
今日は二時から展示物の一部を学芸員が列品解説してくれました。列品解説は、3月7日、3月14日にもありますよ。
展示物は、江戸の加賀藩邸絵図や辰巳用水絵図、御所人形や絵葉書、鉄道グッズなど幅広く、今回の特別展は常設展示料金で見る事ができるのでお得感もありますね。
石川県立歴史博物館 れきはくメイト
来年度の博物館友の会「れきはくメイト」に入会してきました。博物館内は広すぎていつも常設展を見て回るのに時間が足りないので、来年度は何度か足を運ぶことにしましょう。
金沢くらしの博物館 「雛飾り展」
帰りに、金沢くらしの博物館で「雛飾り展」を見てきました。五段飾りの通常の雛飾りから御所飾りと言われる見たこともない雛飾りまでいろいろな雛飾りがありました。

小説「金沢城下絵巻 炎天の雪」

街散策とは異なるが、地元新聞小説の話題をひとつ。
小説「金沢城下絵巻 炎天の雪」
今年正月から北國新聞に掲載されている小説「金沢城下絵巻 炎天の雪」が面白い。
本日で50回目を迎えた諸田玲子さんによる本小説の舞台は、宝暦七年の金沢城下、お家騒動として有名な加賀騒動から数年後の世である。
昨年までは加賀藩三代利常から五代綱吉までの加賀藩政についての小説を掲載していたが、あまり興味を持たなかったので読んではいなかった。その前作は700回ほどの掲載であったので、今回も2年間700回ほどの掲載になると思われるが、その小説の内容も去ることながら、横田美砂緒さんの挿絵が雰囲気があってとてもよい。
県内の書店では、前作が書籍化されて並んでいるが、新聞掲載時にはあった挿絵が全く載っていなかった。本作もいずれは書籍化されるであろうが、その時はやはりこの趣ある挿絵がなくなることが予想される。
正月から面白かったので毎日読んでは片付けていたが、先日そう思い立って、正月からの切抜きを集めてスクラップすることにした。物語は駆け落ちし、ひっそりと暮らしていた夫婦が加賀騒動の関係者に巻き込まれて、夫婦の危機?に向かいそうな予感が・・・、今後の展開が非常に楽しみである。

石川県立美術館 「百万石の大名展」 前田育徳会・尊経閣文庫の所蔵品から

石川県立美術館 「百万石の大名展」
本日から石川県立美術館で「百万石の大名展」が開催されています。開会式には谷本知事も参加されていたようで、展示室で説明を受けていました。どうりで興味なさそうなスーツ姿がたくさんいるなあと思いました。
加賀藩前田家の収集した美術工芸品を収蔵する尊経閣文庫が、石川県で大規模に公開されるのは昭和38年以来46年ぶりとなるそうです。尊経閣文庫とは5代藩主前田綱紀公の収集した美術品の総称です(もっとも当人は尊経庫蔵書と読んでいたようです)が、3代藩主利常の蔵書を小松蔵書、4代藩主光高の蔵書を金沢蔵書と呼び、その後の藩主の収集品を合わせてそう呼びます。
今回は、県立美術館のリニューアルを記念した企画展ですが、展示されているものはそれでも一部です。自分としては自分の目で初めて百工比照を見る事ができたことが良かったです。「百工比照」とは、5代綱紀の工芸美術品のサンプルを収集したもので、現在は11のたんすに分けて保存しているそうですが、ちょうど綱紀の時代に解体や補修を行なった利常の隠居所であった小松城や江戸の藩邸から実際に収集されたものもあり、写真で見ていたものとは明らかに違う迫力がありました。
石川県立美術館 「百万石の大名展」
平成21年2月15日~3月22日
展示のほうは、3月5日に展示替えがあり、現在は「国宝 万葉集巻第三・第六残巻(金沢万葉)」が、その後「国宝 古今集巻第十九残巻(高野切)」が展示されるようです。これ以外の展示品は期間中いつでも見る事ができます。

兼六園・金沢城 冬のライトアップ

先週から冬のライトアップが始まりました。前年度は2日程度のライトアップ期間でしたが、今年度は1週間~10日程度の期間になって、天候の良さそうな日を選べていいですね。今年は暖冬で、今日も全然寒くなかったですが、20日以上の早く咲き始めた兼六園の梅林がライトアップ範囲に入っていなかったのが残念でした。
兼六園 冬のライトアップ
兼六園 冬のライトアップ
兼六園 冬のライトアップ
金沢城 冬のライトアップ
金沢城 冬のライトアップ
金沢城 冬のライトアップ