歴史遺産探訪月間 加賀万歳・越前万歳共演会

加賀万歳・越前万歳共演会
今日は金沢能楽美術館で開催された「加賀万歳・越前万歳共演会」を見てきました。能楽美術館が5周年を迎えたことを記念して、昨年までは西町の園邸で行われていた加賀万歳がここ能楽美術館で開催されました。それも加賀万歳の源流である越前万歳との共演です。
古典万歳の中で太鼓を使うのは、越前万歳と加賀万歳の2つのみ。源流というだけあって越前万歳は国重要無形民俗文化財、加賀万歳は金沢市指定民俗無形文化財と文化財的認知は格下の感もあるけど、どちらも親しみやすい民俗芸能です。
金沢の歴史的建築とその資料展
とその前に、同じく歴史遺産探訪月間として開催されていた金沢工業大学主催の「金沢の歴史的建築とその資料展」を見てきました。
金沢の歴史的建築とその資料展
ここ数年は藩政期の建造物だけではなく、明治や大正、昭和初期など失われつつある近代の建造物にも焦点があたり、保存の動きが進んでいます。
金沢の歴史的建築とその資料展
金沢市内には多くの古い建物が残っていると言われてはいても、実際には面的な広がりというより、所々点々という感じですが、指定されていることも知らない建物も多く、またレンガ造りの建造物がかなり失われていることが残念です。残っていれば南町あたりは壮観な景観の観光地になったのですが・・・
金沢能楽美術館
さて、会場の金沢能楽美術館です。
「東京国立博物館所蔵今春座伝来能面・能装束」 金沢能楽美術館
共演会の前に、現在開催中の企画展「東京国立博物館所蔵今春座伝来能面・能装束」を鑑賞しました。前田家は最初秀吉が愛した金春流をひいきにしていましたが、五代綱吉が宝生流を藩の能楽と決めたため、幕末まで宝生流が続き、現在の「加賀宝生」の基礎となりました。
本展は大和猿楽四座とひとつ金春流の名品を展示しています。
加賀万歳・越前万歳共演会
展示のプロデュースは、東京国立博物館の小山主任研究員で本日記念講演会が開催されました。
「奈良金春座に伝わる能面・能装束の特色」というテーマで、金春流の歴史と、今回の展示品を含む金春流の名品の解説でした。解説を聞くと展示もわかりやすいです。
加賀万歳・越前万歳共演会
能楽の研究員ですので、かなりの年配者が来るものだとばかり思っていましたが、若い女性でビックリしました。それでも金春流研究としては第一人者だということで、意外に能の研究者は少ないのかもしれません。
加賀万歳・越前万歳共演会
楽しみにしていた万歳が始まりました。加賀万歳を知ってから早三年を過ぎ、今まで公開講演ばかり5、6回見てきましたが、何度見ても飽きないですね。
加賀万歳・越前万歳共演会
共演会はまず加賀万歳の「式三番叟」から始まりました。
加賀万歳・越前万歳共演会
初めて見る越前万歳は「舞込お家万歳」から始まりました。演目としては「式三番叟」と同内容ですが、ゆったりな加賀万歳に比べると、早口の越前万歳は全く違うものに感じられます。
加賀万歳・越前万歳共演会
越前万歳の「寿」。蝶をかたどった烏帽子をかぶり、特徴的な万歳の掛け合いで進みますが、かなり際どい物語だったようです。早口でよくわかりませんでしたが、比喩がかなり効いています。
加賀万歳にも同様の早口万歳の演目があるそうですが、不人気もあって演じ手がいなくなり、最近は人気演目ばかりが演じられているということで、もっといろいろな演目を見てみたいですね。
加賀万歳・越前万歳共演会
越前万歳の「鳥刺し」。昔の棒で鳥を取った様子を演じているという見ていて楽しい演目でした。
加賀万歳・越前万歳共演会
7演目の予定だったところが9演目にわたり、予定時間の1時間半ギリギリの公演でしたが、とても貴重な時間でした。能ほど堅苦しくなく親しみやすい民俗芸能ですが、やはり見ている人に若い人が少ないのは残念です。正月にはまた公演がありますので興味ある方はぜひ一度見てください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です