「加賀藩主の書状」 前田土佐守家資料館

午前中は前田土佐守家資料館の解説講座に出かけました。
「加賀藩主の書状」 前田土佐守家資料館
春季企画展は「前田土佐守家に伝わる加賀藩主の書状」です。加賀藩大老格の八家である前田土佐守家には二代利長以降の藩主書状が残っており、中には藩主直筆のものも含まれています。
解説講座では書状を出すとの礼法である「書札礼」の紹介がありました。室町時代まで比較的厳格に守られていた形式は近世江戸時代においても武家社会に残っていたようです。
1.進上書
身分が下位の者から上位の者に書状を出す時の形式。
進上書
本人に直接出すのではなく、側近や重臣を宛所として間接的に伝えるもので、日付より上に最後の宛名が来る。
2.謹上書
身分がほぼ同格の者同士で書状をやりとりする時の形式。
謹上書
相手が住む地名、屋敷名を宛所にするもので、日付より上に最後の宛所が地名(屋敷名)+通称で来る。
3.打付書
身分が上位の者から下位の者に書状を出す形式。
打付書
相手の官位名や諱、通称を宛所とするもので、日付より下に最後の通称が来る。
よく展示で見るのは3の形式が多いですね。