戦国の城と道の実像を探る 加越国境城跡群及び道シンポジウム

加越国境城跡群及び道

今年10月に国史跡に指定されたことを記念したシンポジウム、「戦国の城と道の実像を探る ~加越国境城跡群及び道~」に行ってきました。

加越国境城跡群及び道

場所は石川県文教会館。30分前開場ということで、その10分前に着いたのですが、すでに50名ほどの行列で、先着500名とはいえこういうテーマでは埋まることはないとは思っていましたが、ゲストを良い場所で見たいということでしょうか。

今日のゲストの一人が、落語界一の城好きで知られる春風亭昇太さんでした。シンポジウムなのに始めに落語会あったりして楽しかったです。

昇太さんが来ていたこともあるんでしょうか、撮影禁止だったので中の様子はありません。

シンポジウム次第
13:00
 開会
 記念落語 春風亭昇太氏
 記念講演「加越国境城跡群の歴史的意義」 千田嘉博氏(奈良大学学長、加越国境城跡群と古道調査指導委員会委員)
14:50
 報告1「天正12年の加越国境の戦い」 木越隆三氏(石川県金沢城調査研究所所長、加越国境城跡群と古道調査指導委員会委員)
 報告2「加越国境城跡群及び道の調査成果」 向井裕知(金沢市文化財保護課)
 パネルディスカッション「戦国の城と道の実像を探る」
  コーディネーター 谷内尾晋司氏(石川考古学研究会会長、加越国境城跡群と古道調査指導委員会委員)
  パネリスト 春風亭昇太氏、千田嘉博氏、宮下英樹氏(漫画「センゴク」作者、七尾市出身)、木越隆三氏、向井裕知氏

国史跡「加越国境城跡群及び道」は、前田方の城「切山城跡」、佐々方の城「松根城跡」、双方の城が通過する「小原越」の三史跡が対象となっています。これらの史跡は天正12年(1584)の羽柴秀吉軍と織田信雄・徳川家康軍が激突した小牧・長久手の戦いが北陸に波及して構築・改修された城群であり、道を巻き込みながら、また道を遮断して付け替えたりした城跡が良好に残っています。道を含んで史跡指定された初めてのケースとなります。今日のシンポジウムを聞いて非常に珍しい貴重な史跡だと再認識しました。

史跡指定された両城跡の他に、加越国境には
・高峠城と荒山城と二俣越
・朝日山城と一乗寺城と田近越
・津幡城と和田山城、龍ヶ峰城と北陸道(倶利伽羅峠)
など残っている城跡も多く、調査が進めば追加登録される可能性はありますね。

今後の整備予定として、切山城跡と松根城跡の木々を切って双方の城跡が目視できる状態にするのと、金沢城からも見えるようにするそうです。楽しみです!

加越国境城跡群及び道

さて、今日は見開きのパンフレットが一部、先着でポスターをもらい、これまた先着で春風亭昇太さんの著書「城あるきのススメ」を購入できました。

加越国境城跡群及び道

30冊ほどありましたでしょうか?春風亭昇太さんのサイン入りです。「持って帰るのは重いので皆購入して!」とか言っていましたが、帰りには完売していたようです。中学校時代の趣味だったとか、シブいですよね。