金沢博物館まわり

今日は金沢市内をまわります。
始めに徳田秋声記念館に行きました。今年は島田清次郎生誕110年だそうです。
徳田秋声記念館 「生誕110年記念 島田清次郎展」
そこで今回の企画展は「島田清次郎展」です。大正のベストセラー「地上」は読んだことありませんが、展示では清次郎の栄光と挫折の軌跡を知ることができました。
徳田秋声記念館 「生誕110年記念 島田清次郎展」
さて、次の訪れたのは泉鏡花記念館です。
泉鏡花記念館 企画展「下新町物語」
同館では現在企画展「下新町物語」です。今年11月1日に同館のある旧下新町が町名復活することを記念する企画展で、鏡花の小説に登場する下新町の様子や昔の写真などを見る事ができます。
以前地元新聞にも掲載されていた、本企画展開催を契機に預かった、明治の大火「味噌蔵焼け」当時の様子など珍しい写真も展示されています。
泉鏡花記念館 企画展「下新町物語」
新町から城内に向かってまっすぐに道が整備されており、大手門に続いています。
金沢城大手門へ
さて金沢城を見学し、本多の森へ。始めに、石川県立美術館に寄りました。
石川県立美術館 尊経閣文庫分館「平安時代の儀式書」
同館の尊経閣文庫分館では、現在企画展「平安時代の儀式書」を開催中です。
先々週同館で開催された講演会に関連した宮中行事の儀式書である三書を中心に展示されています。国重文「西宮記」、国宝「北山抄」、そして「江次第」ですが、講演会でも聞きましたとおり、そのまま見ていても何が書かれているのか?またどこか重要なのか?はさっぱりわかりませんね。
それでも、先日の講演会のおかげで少し楽しめましたよ。数年に一度と言われるとても貴重な史料の展示ですので、これを見逃すと次はいつか分りませんよ。興味ある方はこの機会にどうぞ。
石川県立美術館 尊経閣文庫分館「平安時代の儀式書」
美術館を出て、石川県立歴史博物館へ向かいます。同館では現在夏季特別展「春日懐紙・春日本万葉集とふるさとの文芸」が開催中です。
石川県立歴史博物館 夏季特別展「春日懐紙・春日本万葉集とふるさとの文芸」
先月国重文に指定された「春日懐紙」17点を記念した特別展ですが、今日はその記念講演会もありました。いつもながらに大勢の方が来ています。万葉集というテーマもあってか珍しく若い女性もいました。(いつもは年配の方ばかりなので・・・珍しい)
「懐紙に隠れた万葉集 -春日懐紙・春日本万葉集 変転の歴史-」とテーマで、文部科学省教科書調査官である田中大士氏による講演でした。田中氏は春日懐紙の研究の第一人者であり、今回の重文指定においてもその影響力著しい方だそうですが、春日懐紙の「どこ」が「どう」すごいのかを楽しそうに話していました。
おかげでその後の展示観覧が少し楽しめました。
石川県立歴史博物館 夏季特別展「春日懐紙・春日本万葉集とふるさとの文芸」
博物館を後にして、隣の藩老本多蔵品館に行きました。特別展「天地人と本多家 関ヶ原から大坂の陣へ」が始まり、テーマはNHK大河ドラマの盛り上がりに期待すること大ですが、特別展の展示スペースは相変わらず少ないです。
藩老本多蔵品館 特別展「天地人と本多家 関ヶ原から大坂の陣へ」
実際の展示も写真パネルが多く物足りないのですが、本多家に関係する青地家(のちに加賀騒動に関係する)が近江青地城の城主の家であり、本能寺の変により没落して浪人となったという事実を始めて知りました。青地城址は数年前に行ったことがあったので、意外なところでつながるものだと思いました。
藩老本多蔵品館 特別展「天地人と本多家 関ヶ原から大坂の陣へ」
まだまだ陽も高かったので、初めて石川県立伝統産業工芸館に行ってきました。同館では企画展「六〇〇年の伝統の技 美しき加賀繍の世界」を開催中です。
石川県立伝統産業工芸館 企画展「六〇〇年の伝統の技 美しき加賀繍の世界」
金沢には他県がうらやましがるほど多くの伝統工芸がありますが、ここではその展示と販売を同時に行っているようです。今回の企画展の展示物のなかにも販売されているものがありましたが、自分にはとても手にできる様な値段ではありません。しかし、いずれは他の工芸品も含めて何点かは欲しいですね。
石川県立伝統産業工芸館 企画展「六〇〇年の伝統の技 美しき加賀繍の世界」
同館は兼六園の小立野口に隣接しているのですが、ここにあることをすっかり忘れていました。
石川県立伝統産業工芸館
帰りがけに廊下に展示された松平定信筆の「兼六園」の扁額が飾られていました(複製かな?本物は金大にあったような気が・・・)。思った以上に大きな扁額です。