辰巳用水の見学 きくざくら学習会

本日、あいにくの悪天候のなか、金沢城兼六園研究会のきくざくら学習会およびお城研究サークルの行事として、辰巳用水の見学会が行われました。
辰巳用水は、箱根用水と多摩川用水と並ぶ日本三大用水ですが、建設当時の寛永期のトンネルが今でも使われている唯一の用水です。
まずは、金沢市の福祉バス「マナビー」に乗って、犀川上流の辰巳用水の取水口である「東岩取水口」に向かいました。
辰巳用水の見学 きくざくら学習会
大雨で足場が悪かったですが、増水した犀川のカーブに設けられた取水口には水がどんどんと吸い込まれていきます。貴重な場所ですが、今年11月から犀川ダムの建設のため、当分の間見学できなくなるようです。
辰巳用水の見学 きくざくら学習会
次に、少し下流に移動し、清浄ヶ滝排水門を見学しました。この少し下流で辰巳用水建設に伴い唯一のトンネル崩落による死亡事故があったとのことでした。
辰巳用水の見学 きくざくら学習会
辰巳用水の見学 きくざくら学習会
次に、水路トンネルの内部を見学するため横穴のある場所に移動しました。写真では少し見にくいですが、中央右側から水が流れてきて、上方向に流れています。水位は20~30メートルぐらいですが、トンネルの高さも低いのでかなり圧迫感はあります。入口は非常に滑り易く、気をつけていたのですが結局滑ってしまいました。
辰巳用水の見学 きくざくら学習会
最後に、犀川浄水場に移動し、入口付近にある兼六園専用取水口を見学しました。
辰巳用水の見学 きくざくら学習会
辰巳用水は総延長11キロメートルで45メートルの高低さしかない。緩やかな場所は10メートルで4.5センチの勾配しかなく、水が流れるギリギリの勾配らしい。200年以上も前にこれだけの土木技術を持っていたことは本当に驚きである。
今日は雨模様で露出が低く、写真もピンボケが多くなってしまいました。柵の内部に入れたことは非常に貴重な体験でしたが、10月中の天候の良い日を選んで、もう一度コースを辿ってみたい。

彦根城下町検定 試験結果来る

彦根城下町検定の結果が送られてきました。得点は自己採点どおりであり、不合格でしたが、合格率が意外に高くて驚いた。
平均点 77.5点
合格者数 77名(受験者に対して55.8%)
受験者数 138名(申込者 169名に対して81.6%)
おそらく地元の方が9割を占めると思われるので、この合格率はさすがである。受験者数が意外に低かったようだ。メイン会場に入っていないのでここまで欠席が多かったとは思わなかった。
次回こそは!!

金沢城探訪会 鶴丸倉庫

「100年後の国宝を作ろう」というキャンペーンの一環で開催された金沢城探訪会の抽選に当たったので、本日悪天候ながら参加してきました。
初めに、旧第六旅団司令部跡(どこかと思っていたら金沢城兼六園事務局の斜め前の建物でした。)で、金沢城調査研究所所長の北垣聰一郎氏によって、「穴太の系譜 -金沢城と熊本城-」というテーマで講演がありました。40名の抽選だったはずなのに、最初から椅子が40名分用意されていないという狭い会場の中、時折大雨で聞こえにくい状況でした。
穴太の系譜 -金沢城と熊本城-
北垣氏の講演は、所長になって初めてです。穴太の歴史や伝承文献について話がありましたが、伝承文献の残る金沢と熊本で石垣の勾配の計算方法について異なる考え方をしていながら、実は結果は全く同じになるという不思議な一致が見られることがわかり、このことは後日調査結果として何かまとめられると思われます。
講演会の後の見学会は鶴丸倉庫です。鶴丸倉庫は海鼠壁でないため、最近まで軍隊が建築したものと考えられてきましたが、前田育徳会で保存している文献で江戸末期の絵図に描かれているなどの発見により一躍脚光を浴び、重要文化財指定に向けて動いている最中です。
初めて中に入りましたが、今でも倉庫代わりに利用されているようです。
金沢城探訪会 鶴丸倉庫
江戸末期の建築とはいえ、軍隊の駐屯により一部改造の跡が残っています。1階東側と2階東側には1箇所ずつ壁に非常口が開けられています。
金沢城探訪会 鶴丸倉庫
金沢城探訪会 鶴丸倉庫
さらに、2階への階段開口部には通常3方をめぐるはずの高欄がなぜか2方しかなく、
金沢城探訪会 鶴丸倉庫
2階の一部には荷物の昇降に使われたと思われる穴があります。
金沢城探訪会 鶴丸倉庫
いろいろと不思議な点が残る鶴丸倉庫ですが、さらに解明を進めて金沢城の見どころの1つになればいいと思います。

平成19年度金沢城大学 開校式

今日から平成19年度の金沢城大学が始まりました。開校式では今回も定員の倍以上の申込みがあったことが告げられましたが、初日から欠席される方もいたようです。
私は昨年に引き続きの受講ということになりますが、今年の内容は今までと趣向が変わり、前年と講義が重複しないようなのでこれまた楽しみです。今までは兼六園を楽しむ会からの流れで、「金沢城大学」という名称であっても、兼六園に関する講義も数講あった訳ですが、今年は城郭に関する講義のみとなり、県外から講師の招聘が初めてあります。
金沢城大学 第1回 よみがえる金沢城
開校式の後、第1回の講義となりましたが、今回と第3回から第6回の5日間は、金沢城研究調査室編集の「よみがえる金沢城」をテキストにして話が進められます。今日は金沢御堂と創建時の話でしたが、テキストに出ている古文書の読み方から意味を講義するなど、なかなか面白いものでした。
この「歴史・文化コース」次回と、「城と庭の魅力コース」3回は公開講座として誰でも受講することができます。平成19年度の金沢城大学の講義予定は以下の通りです。
歴史・文化コース
第1回 よみがえる金沢城1
第2回 金沢城と伝統技術 <公開講座:石川県文教会館ホール> 10月6日(土)
第3回 よみがえる金沢城2
第4回 よみがえる金沢城3
第5回 よみがえる金沢城4
第6回 よみがえる金沢城5
第7回 豊臣秀吉の大坂城と城下町
第8回 鳥取城からみた金沢城
第9回 安土城と城下町
第10回 石垣普請と石切丁場
城と庭の魅力コース <公開講座>
第1回 兼六園の石造物 <広坂休憩館> 10月4日(木)
第2回 未定 11月下旬
第3回 未定 1月下旬

ふるさと切手 近畿の城と風景

先日の「ふるさと切手 熊本城築城400年祭」に続き、今年6月に発売された「ふるさと切手 近畿の城と風景」を入手しました。近くの郵便局では品切れだったので、オークションでちらし付で入手しました。が、近畿にはまだ残っているようです。先日、彦根城へ行ったときも売店にまだありました。掲載されている城にはまだ残っているところもあるかもしれません。
ふるさと切手 近畿の城と風景
今回のものもシール切手ではなく、従来の切手なので絵柄はくっきりといい感じです。2枚ずつ5種類の城が印刷され、50円切手10枚で500円という手頃さがよいでしょう。
奈良県から郡山城追手向櫓
滋賀県から彦根城天守
兵庫県から姫路城天守
大阪府から大坂城天守
和歌山県から和歌山城天守
となっており、5種ということで京都府がありません。元の写真の角度は彦根城がいまいちですね。ホームページの解説では相変わらず、「天守」ではなく「天守閣」となっていますが、切手に印字されていないのが救いですね。誰か指摘したほうがようのでは。
ふるさと切手 近畿の城と風景
ふるさと切手「近畿の城と風景」の発行
全国 80万シート、近畿36万シート

日本100名城スタンプラリー 観音寺城

記念すべきスタンプラリー10個目は滋賀県の観音寺城です。以前は安土城側(裏街道?)から上りましたが、今回(昨日23日)は表街道から観音正寺に向かいます。
表街道入口にある石寺楽市にスタンプが置いてあります。観音正寺のスタンプは本堂のようでしたが、実際押したわけではないのでよく分かりませんでした。本道は朱印状をもらう人で行列なので、ここは石寺楽市で押したほうがようでしょう。
絵柄は本丸入口のようです。これだけ見せられてどこの城と言われてもわかりませんが、天守のない城は仕方ないでしょうか。
日本100名城スタンプラリー 観音寺城
少し迷いましたが、麓の石寺楽市に車を停めて上り始めます。最初から安土城の大手道を思わせる石段。さすがに日本初の石垣の城と呼ばれるだけはあります。石段8合目と9合目の間に駐車場があります。ここは林道入口からの有料道路(500円)を通ってくることができます。
寝不足だったため体力の消耗が激しいです。何度も小休憩しながら観音正寺に到着しました。本堂横の石積みは傍で見ると圧巻です。本堂は意外なほどの拝観者がいて、というより皆朱印状目当てかな?
観音寺城跡 石寺楽市
観音寺城跡 観音正寺
観音寺城跡 観音正寺
境内から300メートルで本丸へ行けるようでしたが、時間が来ていたので後ろ髪ひかれながら下山しました。
観音寺城跡 観音正寺
折角来たので、本堂で魔除け札を購入しました。
観音寺城跡 観音正寺

ひこにゃんも応援!! 第3回彦根城下町検定

3年目となる彦根城下町検定が彦根市商工会議所で行われました。本会場であった4階大会議室には入りきらず、自分は3階小会議室に通されました。
第3回彦根城下町検定
4階受付ではひこにゃんも「彦根城下町検定公式ガイドブック」を握り締めながら応援してくれました。彦根城会場では大人気のにこにゃんも、さずがに試験に向かう方々には素通りされて少し寂しそうでした。やっと全身ショットを撮れました!!
第3回彦根城下町検定
100問1時間というかなりハードな試験でしたが、受検申込み169人。(地元金沢検定と比べれば知名度はまだまだですね)
空席も少しあったので9割ほどの受検率でしょうか?今年からは合格者にはピンバッチがプレゼントされるということで気合入ります。
8割以上の正解で合格というかなり厳しい水準でしたが、当日のうちに正答がホームページで発表されました。
第3回彦根城下町検定
残念!!・・・・・・・もう少し勉強を進めなければいけないようです。74点。一歩及ばず。
次回またがんばりましょうか。次は武田検定か?金沢検定か?
さて、彦根城築城400年祭に合わせて、マスコットキャラクターひこにゃんのグッズがたくさん出ています。ぬいぐるみ1つにしてもかわいいものも、イマイチなものも。
駅前のアルプラザにグッズコーナーがありました。ここで販売されていたぬいぐるみはかわいかったので小サイズを購入。あわせて、窓に張るジェルシールとハロウキティの400年祭記念バージョンキーホルダーを買いました。ひこにゃんキーホルダーはどれも出来がイマイチです。キティバージョンは定番ながらいいデザインです(ひこにゃんと同じ兜をかぶり、ポーズは招き猫)。
ひこにゃんグッズ
ひこにゃんグッズ

金沢城探訪会に参加します

石川県金沢市では「百年後の国宝を作ろうキャンペーン」と称して地元企業が金沢城の復元事業をバックアップしています。地元新聞である北國新聞に時々記事が掲載され、またキャンペーンの一環として旅行や講演会が開かれています。今までは日程が合わず参加できませんでしたが、今回日程があったので参加申込みをしたら、参加できることになりました。
金沢城探訪会
今回は、金沢城研究調査室から金沢城調査研究所へ格上げになって初めての講演会で、初代所長となった北垣聰一郎氏の講演会と、今年に入り江戸時代の建造物と判明した鶴丸倉庫の見学会が各1時間ずつ開催される予定です。
この企画は後日の新聞記事となるはずなのでもしかしたら新聞に出るかもしれません。でも楽しみです。

金沢城 宮守堀の南岸確認

金沢城公園の宮守(いもり)堀の段階復元に向け、石川県が金沢市広坂2丁目で実施している発掘調査で21日までに、宮守堀南岸ののり面が確認された、昨年秋に付近2カ所で同様の遺構が見つかっており、南岸のラインが江戸後期の絵図通りと確認できた。今回見つかった部分の勾配は約30-40度であることも分かり、宮守堀全体を復元する際の大きな手掛かりとなる。
発掘調査は金沢市中央消防署広坂出張所跡地で行われた。約50平方メートルの範囲で最大約3メートル掘った結果、1907年に埋められたとみられる堀の南岸部分が確認された。これまで江戸後期の絵図から推測されていた通り、宮守堀の南岸が約300メートルに渡り真っすぐ走っていたことが、今回と昨年の3カ所での発掘結果から裏付けられた。
宮守堀については、これまでの調査の結果、北岸から南岸まで幅約40メートルで、深さ10メートル以上、北岸の勾配は焼く25-30度だったことが分かっている。今回の調査でこれまで不明だった南岸の勾配が判明し、金沢城調査研究所は「宮守堀の全体像に、だいぶ迫ってきた」としている。(北國新聞2007年9月22日付記事)

ふるさと切手 熊本城築城400年祭

記念切手を買うのは随分久しぶりですが、最近は地域発のふるさと切手が多数発行されています。シール切手も多いので、昔ながらの普通の切手は絵がくっきりとしているのがいいですね。
今回は、絵柄がとても気に入っています。今年度開催中の熊本城築城400年祭を記念したふるさと切手九州版ですが、発行は先月1日です。全国発売もされており、今日金沢駅内窓口に買いに行ってきました。
80円切手10枚1シートとなっており、以前は1枚絵柄または2枚絵柄が複数組印刷されているのが標準でしたが、5種類の絵柄が2枚ずつ。いろんな絵柄があってそこもいいです。
ふるさと切手 熊本城築城400年祭
春の天守、夏の宇土櫓、秋の天守、冬の宇土櫓、天守と宇土櫓となっており、まるでポストカードのような四季の表現が憎いですね。1つ難を言えば、右下の題名が「熊本城天守閣」となっており、「天守」ではなく「天守閣」、もう何10年も専門家のうちでは「天守閣」とは言わないのですけどね。このレイアウトを企画した方は、城に興味が薄いのか、ご年配の方でしょうか。
ふるさと切手 熊本城築城400年祭
ふるさと切手 熊本城築城400年祭
欲しくなった方は、下のリンクで販売場所を確認して残っているか確認してください。
ふるさと切手「熊本城築城400年祭」の発行
九州36万シート、全国80万シート