金沢城 河北門石垣は戸室石で

金沢城三御門の一つである河北門の復元整備では、城内側の「二の門」の石垣を、すべて戸室石で築くことを「金沢城河北門等の復元整備専門委員会」で了承した。
河北門は今月24日に起工式を行い、2010年3月の完成を目指す。今月から復元過程を見学できる常設ステージを取り付け、全体が素屋根で覆われる来年7月以降は素屋根内部に別のステージを設ける。石垣工事や左官工事などの節目ごとに、専門家や職人が説明する工事見学会を10回程度開く。
石垣工事は来年7月までに終え、同11月ごろには上棟式を予定している。門に使用する木材は、6割を県産の能登ヒバや杉とする。(北国新聞2007年11月15日付記事)

金沢城発掘調査の現在(いま)

本日も金沢市に用事があり、少し早めに出かけて金沢城にやってきました。昨日来た時に気になる場所があったのですが、昼時で作業の方も昼休みだったようです。
金沢城河北門
金沢城河北門
現在の河北門現場は発掘調査の最中です。土台の石が以前よりもはっきりと表れていました。
金沢城本丸土塁
気になる場所の1つは本丸北側の土塁です。シートが外された斜面には土層の違いで線が引かれていました。以前に調査された箇所とは近い(続きかも)と思うのですが、本丸の高さや範囲について明らかになることがあるでしょうか。
金沢城鉄門前
金沢城鉄門前
気になる場所のもう1つは鉄門前です。以前この近くも調査されていますが、今回はさらに溝や堀跡の範囲を特定する目的で進められているようです。
2箇所の現場は調査が終了すれば現地説明会があるでしょうか。楽しみですね。

金沢城周辺は整備の最中

今日は兼六園も金沢城も観光客でいっぱいでした。本日までは金沢城の石川門櫓と三十間長屋の内部を無料公開していました。
北陸新幹線の金沢延伸に向けて金沢城とその周辺では復元・整備の真最中です。
金沢城 石川門太鼓塀北面
石川門の太鼓塀は、石川門の北面に足場が組まれていました。
金沢城 河北門復元現場
河北門の復元現場は休日中はほとんど防水シートを被っていましたが、被っていない一部には土台の石組列が見えていました。
元広坂消防署
本丸南側の宮守堀(いもりぼり)の南面に位置する広坂消防署は建物はすべて撤去されていました。宮守堀の復元も本格的に始まるでしょうか。
元石川県庁
元石川県庁の北面の建物取り壊しは終了し、南面だけですっきりした感じです。城周辺がどんどん変わっていきますね。

金沢城河北門の寄進事業 橋爪門でも

県議会土木企業委員会は25日開かれ、県側は2010年春の完成を目指す金沢城河北門復元整備で初めて取り組む瓦や壁板の寄進事業について、橋爪門や玉泉院丸庭園など今後の第二期復元整備でも活用を検討する方針を示した。
寄進事業は一口五千円を募り、河北門の瓦や壁板に記名してもらうことで、県民に復元事業への理解と愛着を深めてもらう狙い。1650万円が目標で、これまでに、瓦で62口、壁板は30口の予約があり、来年五月以降、正式に申込みを受け付ける。(2007年10月26日付記事)
石川県土木部公園緑地課 壁板・瓦の寄進について

金沢城 河北門復元の現在(いま)

近くまで行ったついでに金沢城の河北門復元現場を見て来ました。本日雨の予報による影響もあるのでしょうか。防水シートをかけたまま作業は行われていました。
金沢城河北門復元現場
作業場の隅には掘り出された鉄管が積まれていました。たくさんの鉄管が埋められているものです。掘り出してしまっているということは今は使われていないのでしょうか。もともとは第九師団駐屯時代か金沢大学キャンパス時代か、後者のためでしょうか?
金沢城河北門復元現場
今年度中には石垣が積まれ始める予定ですが、こんなペースで本当に始まるのかなと思います。

金沢城 河北門復元で寄進事業を始める

石川県は来月着工の金沢城河北門の復元事業にあわせ、壁板や平瓦の裏に県民が一口五千円で記名する寄進事業を始める。多くの県民に復元事業への理解と愛着を深めてもらう「県民参加による城づくり推進事業」の中心イベントと位置付け、第二期整備事業計画に基づき河北門に続いて復元する橋爪門でも同様の寄進事業を実施する。
今回の寄進事業の対象は2010年春の完成を目指す河北門の「二の門」の内部に使う壁板210枚と、「一の門」「ニラミ櫓台」の海鼠塀に使用する平瓦350枚。うち壁板は1枚当たり14口に分割し、計約3300口、1650万円を予定する。10日から県公園緑地課で予約を受け付け、壁板は来年5月から、平瓦は来年10月から申込み手続きを開始する。来秋以降に上棟式など工事の節目ごとに寄進者を招いて記名会や工事見学会を開く。(北國新聞2007年9月11日付記事)
石川県土木部公園緑地課 壁板・瓦の寄進について

金沢城 河北門復元のいま

河北門 発掘調査箇所
現在は発掘調査も一区切りして、発掘調査箇所にはシートがかけられていました。春からは石垣復元に向けて位置を確定する発掘調査が始まるようです。
看板は先日の発掘調査報告を受けて、新しい看板がいくつかかけられていました。
河北門看板 河北門看板

金沢城跡河北門復元整備 埋蔵文化財調査現地調査会

河北門は石川門とともに金沢城三の丸の入口を成し、三の丸から二の丸への入口となる橋爪門とあわせて金沢城三御門と称されます。石川県では明治14年頃に破却された河北門を、北陸新幹線の開通にあわせ、平成22年春の完成を目指して復元整備しています。
河北門現地説明会 河北門現地説明会
時折雨の降りしきる寒い日となりましたが、幸いにして説明会の時間帯は雨も上がりました。新聞報道されたこともあり、説明会には大勢の人が集まっていました。
二ノ門石組側溝 二ノ門礎石根固
二ノ門石垣断面 ニラミ櫓台石垣
江戸時代後期の地盤は現在のものより1メートルほど下になるとのことですが、下水管工事の影響で礎石が破壊されている部分も少なくありません。反面、その発掘の過程で普段は見ることがない、石垣下の断面を見ることができました。現地説明会では、河北門と枡形の構造が良く似ている石川門において、河北門と対比した説明がありました。
1時間の説明会が終わる頃、雨が再び強く降り始めました。幸運な天候でした。

河北門復元 来月に専門委員会初会合

石川県は、金沢城の河北門の復元整備に向け、11月下旬に学識経験者6人で構成する専門委員会の初会合を開く。専門委員会では、同門の整備だけでなく、宮守堀の水堀化も取り上げる予定。県は設計段階に加え、工事着手から完成までの作業の節目ごとに、専門委員会を開いて助言を受けたいとしている。
県では、菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓を復元する際にも、各分野の学識経験者を集めた「金沢城址の石垣、櫓に関する修築・復元専門委員会」を設置している。今回の委員は次の各氏。
北浦勝(金沢大学自然科学研究科教授)
北垣總一郎(元東大阪短大教授)
北野博司(東北芸術工科大助教授)
中村利則(京都造形芸術大教授)
新谷洋二(東大名誉教授)
平井聖(昭和女子大学長)
(北國新聞 2006年10月24日付記事)

金沢城河北門二ノ門 50分の1縮尺図見つかる

金沢城河北門を描いた絵図が金沢市内の会社役員宅から見つかり、石川県教育委員会金沢城研究調査室が鑑定した結果、河北門の中心をなす「二ノ門」を50分の1の縮尺で記録した立面図であることが分かった。これまで確認されている150分の1以下の河北門絵図では、石垣の高さや門の幅などは推測の域を出なかったが、この立面図に記載された寸法から正確な規模が特定できることになった。県は来年度から着手する河北門整備に絵図を採用し、より忠実な復元を目指す。(北國新聞 2006年9月3日付記事)