金沢城 玉泉院丸現地説明会

県体育館が撤去されて発掘調査が進められていた玉泉院丸跡ですが、今週から見学コースが設置されました。といっても発掘現場は遠くから眺めるだけですが・・・
金沢城 玉泉院丸現地説明会
まだ30分前でしたが、早くも人が集まってきていました。朝から雨が降っていたので、設置されたテント内には見つかった遺物が展示されていましたが、城内として厳重管理されていた池だったのであまり数は多くないようです。
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金沢調査研究所の木越副所長の挨拶で始まった頃には150名近い人が集まっていました。研究所による発掘調査の始まった90年代末に比べれば市民の関心も非常に高まっていますね。
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続けて富田氏による調査の概要説明です。
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さて、2班に分かれて最初に紅葉橋奥の発掘調査地点に行きました。上から見ると非常に深い場所です。
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下に降りて説明を聞きます。
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この辺りは宝暦の大火の後に石垣のほとんどが積み直されていて、その時代の土層があります。
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石垣も表面の削り方が全く違うので、積み直し部分がよくわかりますね。
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次に中島にかかる地点に入りました。杭は打たれているものの不安定でなかなか足場が恐い場所でした。上から眺めるとその底までの高さに驚きます。中島の高さの現在の地表面からすると随分低い位置にあります。
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中島の対岸は裏込石と州浜が見つかりましたが、石垣の石自体は抜き取られていました。しかし、最下段の石垣の下の胴木として使われた木材がそのまま残っており、保存状態も思ったよりいいようです。
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中島の上の土層からは明治期に軍隊が畑地として使用したときの畝も見つかっており、近代遺産としても貴重な場所のようです。
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最後に出島にかかる地点に行きました。
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ここは出島の対岸から一段のみながら石垣も見つかり、ちょうど石垣が切れる北端部を検出していました。州浜もきれいに残っていますね。
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前日の新聞報道にもあった出島の先端で見つかった「景石」です。玉泉院丸庭園は回遊式庭園なので、歩いているときの景観ポイントとしてこの石も利用されたことでしょう。
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この石には穿孔貝の痕が残り、海岸からここまで運ばれた証拠ということで、県内では富来辺りで取れるそうです。
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予想以上の成果が出ている玉泉院丸ですが、新幹線には間に合わないけどぜひとも庭園を復元してほしいですね。

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