19年度県民考古学講座 第3回 富山城の石垣調査から

富山県埋蔵文化財センターで開催された「19年度県民考古学講座」に参加してきました。今回は年6回の第3回ですが、「富山城の石垣調査から」というテーマで富山市埋蔵文化財センターの古川氏の講演でした。もともと県民対象の考古学講座で申込みが必要ですが、富山県埋蔵文化財センターの友の会会員になっているのであらかじめ申込みしていました。
本講座の主催は富山県ですが、講師は富山市です。石川県には県名と市名が同じところがないので、非常にややこしいのですが、以前友の会に入会するために行ったときも、始め間違えて富山市埋蔵文化財センターに行ってしまったこともあります。
さて、内容ですが、2005年度から進められている富山城の石垣整備事業の過程で分かってきたことをまとめていました。今年1月に金沢市で開催された「第4回全国城跡等石垣シンポジウム」の発表内容や発掘調査現地説明会の内容を含みます。
富山城は加賀藩前田家の分藩であったことで城郭の規模も小さく、富山市としても整備や調査に本腰を入れてきたとは言えず、今までは富山藩の政治や経済を中心に調査されてきました。現状を考えれば史実に忠実に復元するわけにはいかないでしょうが、昨年郷土博物館もリニューアルされて展示も豪華になり、大手となる鉄門石垣の修復も今年春終了し、今年度は払い下げられていた千歳御門が富山城に戻ってきます。千歳御門は元の位置がすでに開発されているため違う位置に復元されるようですが、鉄門と同形式の門ということで富山城唯一の現存建造物として目玉の一つとなりそうです。
次回の県民考古学講座は来月ですが、高岡市の前田利長墓地に関する講演です。楽しみです。