金沢城 いもり堀解明へ 南側で発掘調査

金沢城公園の宮守(いもり)堀の水堀化に向け、石川県は27日から、金沢市中央消防署広坂出張所跡地で埋蔵文化財調査に着手する。出張所跡地は堀の南側にあたる。南側は昨年度の調査で部分的に位置を確認した程度で、石川県は今回の調査で堀の全体像解明を目指す。
宮守堀はこれまでの調査で北側の位置や形状、規模などが判明しているが、南側は不明な点が多い。
昨年度の調査では、市道広坂長町線の県庁跡地側の歩道周辺を2カ所掘削し、堀の幅が約40メートルだったことを確認している。今回の調査は、7月に広坂出張所が移転したことを受け、出張所跡地を幅約4メートル、延長約12メートルの範囲で約3メートル掘り下げ、遺構の有無を見極める。
宮守堀は今年度から実施設計に取り掛かる。埋蔵文化財調査は1ヶ月程度を予定しており、県は堀の遺構を確認した上で、11月に開く予定の河北門等復元整備専門委員会で水堀化に向けた工法や整備範囲の検討に入る。(北國新聞2007年8月17日付記事)