Movable Type インストール(4)

ファイルを配置し、あらかじめデータベースを作成したらファイルの初期化プログラムを順に実行します。
1.mt-check.cgi
Webブラウザからモジュールのインストール状態を調査します。URLは当サイトの場合、「http://free-style.biz/cgi-bin/mt-check.cgi」となります。手順どおりしていれば、モジュールは揃っているはずです。最後に「Movable Type System Check Successful」と表示されていることを確認しましょう。ちなみに私の場合、「DBD::SQLite」「Image::Magick」「Crypt::DSA」「XML::Atom」がインストールされていないと表示されました。完了したら、バージョンチェックされて攻撃の対象となるため、このファイルは削除します。
ここで「HTML::Template」「SOAP::Lite」がインストールされていないと表示された方は、私と同じ現象です。Unixでは大文字小文字を厳格に区別するため、ファイルの配置に際にディレクトリ名が変更されてしまった可能性があります。もう一度ディレクトリ名を確認してみましょう。
2.mt-load.cgi
次に同じくWebブラウザからデータベースの初期化をします。当サイトの場合、URLは「http://www.free-style.biz/cgi-bin/mt-load.cgi」となります。実行後、最後に「System Initialization Complete」と表示されていることを確認します。完了したら、このファイルも他人にデータベースを初期化される危険があるため削除します。
つづく

Movable Type インストール(3)

Movable Typeの設定ファイルに相当する「mt.cfg」の編集をします。
1.CGIPath
Movable Type本体のあるURL、つまりcgi-binのディレクトリURLとなります。当サイトの場合は、「http://www.free-style.biz/cgi-bin/」になります。絶対パスで指定します。
2.StaticWebPath
管理画面から使用する静的ファイルのURL、つまりmt-staticのディレクトリURLとなります。当サイトの場合は、「http://www.free-style.biz/mt-static/」となります。やはり絶対パスで指定します。
3.DataSource
Berkeley DBを使用する場合に、データファイルを保存するURLを指定します。デフォルトで「./db」となっていますが、今回はMySQLかPostgreSQLを使用するのでコメントアウトします。
4.データベース
以下の4行についてコメントアウトを外して書き換えます。
・MySQLを使用する場合
「ObjectDriver DBI::mysql」
・PostgreSQLを使用する場合
「ObjectDriver DBI:postgres」
・データベースの名前を指定します。Movable Typeはデータベースを勝手に作成しないので、サービスを開始して、あらかじめここに指定した名前でデータベースを作成します。
「Database mt」
・データベースの接続ユーザ名を指定します。
「DBUser mtuser」
・データベースのあるホストが別ならばホスト名かIPアドレスを指定します。
「DBHost blogsvr」
次に「mt-db-pass.cgi」を編集します。このファイルは拡張子がcgiとなっていますが、プログラムファイルではなくてデータベースのパスワードを保存するファイルです。デフォルトで「database_password」と記述された一行を削除して、データベースのパスワードを保存します。
ファイルの配置(アップロード、コピー)とパーミッションの設定をします。
1.mt-staticディレクトリ
「docsディレクトリ」、「imagesディレクトリ」、「mt.jsファイル」、「styles.cssファイル」の4つをここに配置します。
2.CGIファイル
上記以外のすべてのファイルをcgi-binディレクトリに配置し、CGIファイルに関してはパーミッションを705または775とする。
3.blogディレクトリ、archivesディレクトリ
パーミッションを書き込みできるように707または777とする。
つづく

Movable Type インストール(2)

Movable Typeのファイルダウンロードをする。このとき、フルパッケージ(TAR形式)とZIP形式を選択できるが、どちらでもよい。
私は最初、WindowsでZIP形式をダウンロードして解凍後にファイルをコピーした。しかし、これがいけなかった。Windowsはファイル名の大文字小文字をほとんどの場合同じ扱いとするが、Linuxでは厳密にここを判別する。コピーのときに大文字のファイル名が小文字になってしまって、解決に非常に時間がかかった。Fedora Core3ではZIP形式もデフォルトで解凍できるので、できるなら解凍はLinuxですべきである。
インストールフォルダは「Web Site Expert #1」にそって、静的ファイルを「mt-static」フォルダ、CGIファイルやライブラリを「cgi-bin」フォルダ、公開ディレクトリとして「blog」フォルダを作成し、「blog」フォルダの下に「archives」フォルダを作成する。このとき、ブログ開始ルートを「http://www.free-style.biz/blog/」とするために、ルートディレクトリの下に「mt-static」「blog」を配置する。Fedora Core3の静的ファイルのデフォルトルートは「/var/www/html/」である。しかし、書籍どおり「cgi-bin」フォルダを同じルートに配置しては動作しない。なぜならCGIフォルダはデフォルトで「/var/www/cgi-bin/」と静的ファイルのルートディレクトリと同じ階層にあるからである。そこでその中にCGIファイルなどを配置する。
Fedora Core3のApacheは初期状態ではPerlは動作しない。「http.conf」ファイルの「AddHandler cgi-script .cgi」がコメントアウトされているので使用できるようにする。
マニュアルにも「.cgiファイルのPerlのパスを書き換える」という項があるが、Fedora Core3のPerlのデフォルトルートは「/usr/bin/perl」なので特に変更はない。
つづく

Movable Type インストール(1)

自分も忘れないように、Movable Typeのインストール手順を記録しておこう。
今回は、Fedora Core 3にMovable Type 3.1をインストールする。参考にした文献は、Movable Typeのマニュアルと「Web Site Expert #01」(技術評論社)である。
Fedora Core 3のインストールDVDはLinux World(IDGジャパン) 1月号の付録を使用する。Movable Typeのインストールに備えて、あらかじめApache、Perl、PHP、MySQL、PostgreSQLを選択しておく。あとで追加インストールするパッケージは特になくなる。
次に、Movable Type日本語版ページでパッケージをダウンロードする。初めての場合は、TypeKeyでログインアカウントを登録する。
つづく