高岡城 石の切り出し跡調査

高岡市教育委員会は8日までに、雨晴海岸の景勝地として知られる義経岩で、高岡城の築城に使われたとみられる石の切り出し跡の調査に乗り出した。同市は新年度以降、高岡城跡の本格調査を実施する方針で、富山考古学会と二上山総合調査研究会と協力し、義経岩の歴史遺産としての価値に光を当てる考えだ。
義経岩は、海側の岩盤と背後の石積みで囲んだ土盛りからなるが、崩落の危険性が指摘されていた。県は今年度から2ヵ年間で修復工事を実施する予定だが、市教育委員会の調査を受けて切り出し跡を保全する形での工事を検討している。義経岩の石切り跡については、富山考古学会などが存在を確認していたが、本格的な調査は初めてとなる。これまでに、石を切り出した「矢穴」を新たに2ヵ所確認したほか、周辺にある石切り跡の実測図の作成も進めている。(北國新聞2008年1月9日付記事)