平成19年度金沢城大学 城と庭の探究講座2

平成19年度金沢城大学 城と庭の探究講座2
本日は、「大名庭園と兼六園と武家の庭園都市金沢」というテーマで、有限会社龍居庭園研究所所長の龍居竹之介氏の講演でした。
氏によると兼六園の面白さは、「藩の基礎を築いた初代から三代までが庭園に全く関与していない」「本格的な造営が12代・13代と遅かったにもかかわらず幕府が許している」という点だそうです。また、兼六園を含む金沢の魅力としては、城を中心に、大名家の庭(兼六園、成巽閣)、重臣家の庭(松風閣)、家臣家の庭(脇田氏の玉泉園)が一画に密集していることで、さらにそれらが同じ辰巳用水でつながっていることだそうです。この点は世界遺産に向けてアピールできますね。
また、最後に面白い話を聞きました。東京は雪が積もらないのに雪吊りするのはなぜか、ということですが、あれは「化粧の雪吊り」と呼ばれるもので、料亭などが殺風景な玄関に雪の風情を演出するための飾りで、実際に雪が積もれば役に立たないそうです。