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出版社:吉川弘文館
発行日:2009年1月初版
ページ数:314P
著者:市村高男
定価:2,500円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「15世紀末の公方家、管領家の抗争の中で幕が上がる戦国の動乱。北条、越後上杉、武田氏が台頭するなか、千葉、小田、佐竹氏ら東国諸氏は、独自の地位を築く。武士団を中心に『東』の戦国時代を大きなスケールで描く。 」


投稿者: Tadashi
金沢検定予想問題集2009
信長の城下町
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出版社:高志書院
発行日:2008年8月初版
ページ数:304P
編者:仁木宏、松尾信裕
定価:3,000円+税5%
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書の第一のねらいは、小牧、岐阜、安土についての最新の研究を紹介し、『信長の城下町』の最先端モデルを確認することである。小牧以前の尾張国内の織田系城下町と比較すると小牧の画期性が明らかになる。また豊臣政権がつくった大坂城下町と比較することで安土からの継承性・発展性を見たい。本書のもうひとつのねらいは、従来のように、これら先端部分だけに注目するのではなく、広く『信長の城下町』の全体像を解明しようとするところになる。秀吉の造った近江国長浜、播磨国姫路や光秀の近江国坂本についての論考を用意した意図はここにある。」
城下町研究の第一人者の先生達による論文集であるが、織豊時代に絞った本はうれしい限り、手頃な値段もうれしい限りです。最近全国各地で発掘調査が進み、徐々に明らかになっている信長のつくった城下町ですが、歴史の変わる瞬間に立ち会えるというのは胸躍るものですね。


地域史再考 中世の加悦 城・市・町・信仰について
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出版社:かもがわ出版
発行日:2009年2月初版
ページ数:121P
著者:和久田薫
定価:1,000円+税5%
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「丹後国の史料『丹後国御檀家帳』をもとにした新説に異議を唱え、新たな事実や視点を提示しながら、戦国期の個性的な地域像の実体を再構築する。安易な歴史理論や歴史ロマン主義への寄りかかりに警鐘を鳴らす。」
著者はいろいろな史料から地元の中世歴史に疑問を感じ、いろいろと調べた結果が本書である。そこに大きな地元愛を見ました。調査の過程で専門家に「そういうことは専門家に任せておけばよい」と言われたこともあったようだが、地元史は郷土史家の努力の上に成立していることも忘れてはいけないと思う。筆者の努力に拍手です!たぶん発行部数は少ないと思いますので興味ある方はお早めに。


CG日本史シリーズ16 激闘川中島 戦国時代最高の2人の名将が激突した大会戦
小松は高麗津だった 小松を検証する
金沢城
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編集・発行:石川県立歴史博物館
発行日:1994年10月8日
ページ数:96P+附図1枚
定価:不明 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「近年、金沢大学の移転、石川橋の掛替え工事などによって、金沢城に対する関心が高まっています。一方、学術的な調査でも、金沢大学による発掘調査を先駆けとして、県教育委員会による調査や報告、石川橋付近の発掘調査等も行なわれています。こうしたことから、これまでの確認や異なる事実の発見、また新しい謎も生じています。本展では、『金沢城』という対象を江戸時代に限定し、絵図や出土品、御殿の襖絵(下絵)等を紹介して、城の姿や歴史に少しでも興味を持っていただき、真の金沢城を探る契機となれば幸いに思います。」
本書は平成6年10月8日から11月13日まで同館で開催された秋季特別展図録です。すべてがカラー図版であればもっと良かったのですが・・・。でも貴重な絵図がたくさん収録された図録です。絶版で入手が難しいのが残念です。
利家とまつの生きた時代 戦い・くらし・女たち
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編集・発行:石川県立歴史博物館
発行日:2002年4月20日
ページ数:154P
定価:1,900円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「利家とまつが生きた戦国時代後期の80年間は、300年の『平和』をもたらす近世国家が誕生するまでの、日本人がかつて経験したことのない”激動の世紀”でした。今回の企画展は、『戦い・くらし・女たち』の三つのキー・ワードをもうけ、多彩な伝世品と出土品に、利家とまつをとりまく時代の大きなうねりを語らせようとするものです。」
本書は平成14年4月20日から6月2日まで同館で開催された春季特別展図録です。NHK大河「利家とまつ」に合わせて開催されました。石川県立歴史博物館で購入できます。
石川県立歴史博物館ホームページ
加賀藩主前田斉泰
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編集・発行:石川県立歴史博物館
発行日:1995年10月7日
ページ数:98P
定価:1,000円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「前田斉泰は、尊皇攘夷の嵐が吹き荒れる幕末から維新期において、加賀藩の十三代藩主でした。彼の治世と時代を照合しますと、前期は藩財政窮乏と藩政改革、中期は飢饉と外圧、後期は尊王と佐幕という時代の大波のなかで『舵』を握っていたことが分かります。また、こうした時代のなかで能登へも足を踏み入れたただひとりの藩主でした。なお、東京大学構内に残る『赤門』は、徳川十一代将軍家斉のむすめ溶姫を迎えるために建てられた旧加賀屋敷御守殿門です。この溶姫が斉泰のもとに来嫁したのです。本展は、こうした藩主斉泰にスポットをあてながら、幕末の社会状況を藩の内外から描き出すものです。」
本書は平成7年10月7日から11月12日まで同館で開催された秋季特別展図録です。加賀藩の幕末資料を一覧できる珍しい資料です。石川県立歴史博物館で購入できます。
石川県立歴史博物館ホームページ
史跡安田城跡 環境整備事業報告書 -史跡等活用特別事業「ふるさと歴史の広場」-
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編集・発行:婦中町教育委員会
発行日:1993年3月
ページ数:68P+40P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「昭和52年11月に第1次の発掘調査をほ場整備事業に先立って実施し以来、今まで史料や伝承などが形として現れたことにより、安田城跡の存在を裏付けることとなりました。婦中町では、安田城跡を保存するために土地所有者及び関係者の協力を得て国史跡の指定を昭和56年2月23日に受け、用地取得を国庫補助金により昭和56年から60年にかけて実施しました。平成2年度文化庁の『ふるさと歴史の広場』事業に採択されたあと、平成4年度にかけて整備事業を実施してきました。」
本書では安田城跡の整備の状況がよくわかる。同時期に作成されたと思われるリーフレットにはカラー写真で整備前の空撮写真も掲載され、非常にわかりやすくまとめられている。