古河史蹟と古河藩のおもかげ

古河史蹟と古河藩のおもかげ
発行:古河市社会教育委員会
発行日:1955年9月15日初版
ページ数:155P
編集:千賀覚次
定価:非売品
オススメ度:★★★★☆
書評:
「とりわけ旧古河藩のこととなると、その変化は極めて激甚で、転々桑滄の感なきを得ないのである。す乃ち明治維新から間近い頃の古河藩の有様をば、後に伝えんがために、旧古河藩士中の長老として健在である、園岡正信と、進藤貞章両氏の指導を仰ぎ、是正を乞いつつ、昭和2年10月から翌年1月下旬に亘ってこの記述をなし、当地発行の日刊新聞関東タイムス紙上に、古河懐古談として連載したものが、即ちこの古河藩のおもかげであるのである。その後、昭和6年1月に、古河史蹟保存会が組織されて、自分が会長に推されたので、古河史蹟ばなしとして、日刊関東タイムス紙、並びに日刊茨城毎日の両紙に前後九十回程に渉って述べたのがこの古河の史蹟の編であります。尚また別に昭和10年版として、編纂出版した古河史蹟写真帖後篇の末尾に当載した、古河の沿革というのを増補訂正して、今回この三編を古河の沿革、古河の史蹟、古河藩のおもかげの順序に配列してこれを古河の史蹟と名づけ上梓の運びとなった。」
茨城県古河の藩末の状況や歴史を古老から聞き取り、また調査してまとめたのが本書であるようだ。写真がないのが残念ではあるが、古河藩や古河の史蹟の由来を知るには良い史料であろう。


[目次]
古河の沿革
古河の史蹟
古河藩のおもかげ