三木市 加佐山城跡・慈眼寺山城跡 -山陽自動車道建設に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書XVⅢ- 兵庫県文化財調査報告第144冊

三木市 加佐山城跡・慈眼寺山城跡 -山陽自動車道建設に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書XVⅢ- 兵庫県文化財調査報告第144冊
編集・発行:兵庫県教育委員会
発行日:1995年3月31日
ページ数:72P+図版42P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
山陽自動車道を建設するために行われた発掘調査で、新出となる加佐山城跡は遺跡全体、慈眼寺山城跡は遺跡南側が調査対象となっている。ということで、道路建設により消失したとのことであろうから現状復帰のない貴重な報告と言える。加佐山城は従前より古墳群と捉えられていたが、発掘により曲輪や堀が発見され、地名から「加佐山城」と名づけられた。街道沿いに築造された慈眼寺山城は以前より知られていたが、今回は道路建設範囲にかかる南側のみ調査され、北側は保全?された。2城はともにその構造より、織田軍の三木城攻めのときの付城(陣城)と推定されている。本書では、付城として他に、君ヶ峰城跡、小林八幡神社遺跡が紹介されている。

[目次]
第1章 はじめに
第2章 遺跡をとりまく環境
第3章 加佐山城跡の調査
 第1節 遺跡の概要
 第2節 主曲輪
 第3節 A曲輪
 第4節 B曲輪
 第5節 腰曲輪
 第6節 横堀
 第7節 主曲輪土塁下層の遺構
 第8節 遺物
 第9節 加佐山城跡の土量計算
 第10節 小結
第4章 慈眼寺山城跡の調査
 第1節 遺跡の概要
 第2節 主曲輪
 第3節 南側曲輪
 第4節 横堀
 第5節 遺物
 第6節 小結
第5章 加佐古墳群3・4号墳の調査
第6章 三木城包囲の付城群の調査
第7章 三木城包囲の付城群について