信長の美濃攻略史研究

信長の美濃攻略史研究
発行:新美濃史学会
発行日:1976年9月1日
ページ数:134P
著者:松田亮
定価:1,700円 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「元来『永禄十年説』の論拠は、(1)斉藤竜興四家老連署状(中島文書)と、(2)『信長公記 首巻』『信長公記 巻一』の二点であって、信長の最終的な美濃支配の年次が永禄十年であるとの抜識は、尊畏遵挙すべきものの、その月日が八月一日であるという確証はいずれにも記載されていないのである。従って、単にこれら僅少な史料によって、容易に永禄七年八月一日の史実を抹消することは、聊か不十分であり、軽挙の謗を免れ得ないのである。・・・私は日本大学教授福地重孝博士の御指導のもと、多年にわたる該当古文書の渉猟発掘によって、今に到って、漸く、その真史の徹底的な究明を完了し得、ここに拙文を草して新学説を展開し、有縁の識者諸賢の御批判を、偏に仰がんとするものである。」
信長の岐阜城攻略の年について、永禄七年説と永禄十年説についての論拠を検証する論文集である。現在でも決着を見ない両説に興味ある方には面白いと思いますよ。
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[目次]
はじめに
第一章 新学説・織田信長の井口(岐阜)攻略二回説
 1 永禄十年、織田信長、美濃を支配
 2 永禄十年五月十五日第二次攻略
 3 永禄七年八月十五日第一次攻略 -二家老安藤・氏家の背馳・竜興、伊勢長島落居-
 4 同年同月下旬、竜興潜入帰国 -反信長派二家老日根野・竹腰-
第二章 斉藤竜興の復帰 -井口奪還-
 1 永禄八年八月信長の東濃支配
 2 同年九月、斉藤竜興の井口奪回
第三章 斉藤竜興の井口防衛
 1 永禄九年八月、信長、覚慶(義秋)を奉じて上洛を企図・敗退
 2 同年九月、信長、西濃を制圧
 3 永禄十年二月、信長、上杉輝虎に音信
 4 「信長公記 首巻」
むすび
付録
 そのⅠ 織田信長の井口再度攻略説の主要古文書一覧表
 そのⅡ 織田信長の美濃支配略年表
 そのⅢ 稲葉山井口城主後斎藤氏略系図