鳥羽城跡 愛知県埋蔵文化財センター調査報告書第69集

鳥羽城跡 愛知県埋蔵文化財センター調査報告書第69集
編集・発行:愛知県埋蔵文化財センター
発行日:1996年8月30日初版
ページ数:73P+図版15P+付図1枚
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「財団法人愛知県埋蔵文化財センターは、平成6年度に県道西尾幡豆線の建設に伴う事前調査として、愛知県教育委員会の委託を受け、幡豆郡幡豆町大字鳥羽字川坂にあります鳥羽城跡の発掘調査を実施し、この度ようやくその報告書をまとめることができました。鳥羽城跡では、土塁や曲輪・虎口・搦手を伴う山城のほぼ全容が調査され、本県では数少ない事例として貴重な資料になるものと思われます。それ以外にも中世の焼成土坑や近世の集落や墓群が見つかっており、墨書土器なども出土しています。」

書評:
鳥羽城跡とはまぎらわしい名前である。最も有名な鳥羽城は三重県鳥羽市のそれであろうが、なぜ愛知県埋蔵文化財センター?とは思っていたが、内容がよくわからずに購入した。結局場所も対象もまったく違うものであり、これは東三河の幡豆小笠原氏の見張り用砦ではないかと結論付けられている。
驚いたのは図版の中に、CG復元で当時の様子が掲載されていたこと。決して出来がよいとは思わないが、こういう手法を使用して報告書がわかりやすくなるのは歓迎である。

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[目次]
Ⅰ 調査概要
 1 調査の経緯
 2 地理的・歴史的環境
Ⅱ 遺構
 1 調査の概要
 2 中世の遺構
 3 城郭関連の遺構
 4 江戸時代以降の遺構
Ⅲ 遺物
 1 戦国期以前の遺物
 2 戦国期以降の遺物
Ⅳ 自然科学的分析
 1 鳥羽城跡火葬墓の熱残留磁化測定
 2 便所遺構の寄生虫卵の分析
 3 人骨・自然遺物分析
Ⅴ まとめ
 1 遺構・遺物からみた鳥羽城跡
 2 地域史からみた鳥羽城
図版