三重県久居市上野遺跡に関する総合研究

三重県久居市上野遺跡に関する総合研究
発行:三重大学教育学部日本史研究室
発行日:2002年3月
ページ数:234P+CD-ROM1枚
編集:研究代表者 藤田達生
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「三重県久居市戸木町羽野の上野遺跡は、相次ぐ貴重な発見によって、国史跡にも匹敵する重要遺跡としての評価を得ている。たとえば、歴史学・考古学の情報誌『文化財発掘出土情報』では二度にわたって巻頭グラビアを飾ったり(2000年9月号・2000年10月号)、NHKの人気番組『その時歴史が動いた』でも取り上げられている(2001年4月11日放送)。これらからは、上野遺跡に対する関心が、学界にとどまらず一般の人々にとっても並々ならぬものであることがうかがわれる。」
本書には付属CD-ROMに木造城のCGが入っているのであるが、VRMLという形式でビューアが必要となる。現在あまりメジャーではないこのビューアの入手が少々厳しいところであるが、報告書としては一時世を賑わした小牧・長久手合戦のときの木造氏の守る木造城を攻めた付城の遺構について参考になる。本書は、研究関係者に配布されたものであり、市販用には「秀吉と北畠一族 -三重県久居市上野遺跡に関する総合研究-」(1,900円)という書名で一部地元津市で販売されていたようであるが、古本でも見つけることができなかった。

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長岡ニュータウン遺跡発掘調査報告書〔Ⅴ〕 片刈城 新潟県埋蔵文化財調査報告書第34

長岡ニュータウン遺跡発掘調査報告書〔Ⅴ〕 片刈城 新潟県埋蔵文化財調査報告書第34
編集・発行:新潟県教育委員会
発行日:1983年3月31日
ページ数:20P+図版9P
定価:不明
オススメ度:★★☆☆☆
「現在、長岡市及びその周辺では上越新幹線の開通に伴い、高速交通化時代が到来し、それに加えて『長岡ニュータウン』の建設、『テクノボリス構想』の推進はこの地域の発展の可能性をさらに高めるものである。特に『長岡ニュータウン』は昭和49年にその基本構想が発表され、自然環境との調和、文化財の保護、周辺の地域等に対する十分な配慮が、土地利用の基本方針に唱われている。新潟県教育委員会は以来、この基本方針にそって、ニュータウン建設区域内の文化財の保護に務め、遺跡分布調査を実施し、加えて協議の結果、記録保存を前提とする遺跡については発掘調査を行い、その報告を公にした。本書は、昭和57年度に実施した片刈城跡の発掘調査の記録である。」

書評:
片刈城跡は本調査ののち、地滑りの危険性から上部を掘削され、現在は「国営越後丘陵公園 フォリーの丘」となっているようです。その工事のため比較的良好に遺構が残っていた城跡の以降はなくなってしまったようで残念ですね。
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平成8年度糸魚川市内遺跡発掘調査概報 糸魚川市埋蔵文化財調査報告書31

平成8年度糸魚川市内遺跡発掘調査概報 糸魚川市埋蔵文化財調査報告書31
編集・発行:糸魚川市教育委員会
発行日:1997年3月31日
ページ数:12P
定価:不明
オススメ度:★★☆☆☆
「糸魚川市は中山間部地域における農村整備事業を進めており、不動山城跡のある上早川地区もその事業対象地である。城跡の眼下に位置する要害集落は、農繁期だけの居住者で維持されているものの、早川流域を展望できる城跡への見学者は多い。このため、農村の整備と見学者の利便を図るため集落内に駐車場と休憩・便益施設を兼ねた農村公園の整備を平成9年度に実施することとなり、地元区と事業を担当する糸井川農地事務所及び市農林水産課でその候補地を検討した。」

不動山城の麓の見学者用駐車場建設のための発掘調査の概報です。該当は4ページ。
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節黒城一之木戸調査報告書 川西町文化財調査報告書第一輯

節黒城一之木戸調査報告書 川西町文化財調査報告書第一輯
発行:川西町教育委員会
発行日:1974年2月25日
ページ数:25P
著者:金子拓男、本間信昭、家田順一郎
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「本書は新潟県中魚沼郡川西町大字新町新田、県営かんがい排水事業川西ダムの資材運搬道路建設にともなう節黒城一之木戸の法線内発掘調査の報告である。」

書評:
節黒城の最も山麓に位置する一之木戸に関する報告書であるが、節黒城に関する縄張りや城主に関する資料も掲載している。他に、「節黒城周辺の城館」として、千手城、峰ノ薬師城、野口城、秋葉山城、赤谷城、大井田城、伊勢平治城、今井城が紹介されている。
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大井城跡 市立大井小学校校舎建設に伴う緊急発掘調査報告書 恵那市文化財調査報告書第37集

大井城跡 市立大井小学校校舎建設に伴う緊急発掘調査報告書 恵那市文化財調査報告書第37集
編集・発行:恵那市教育委員会
発行日:1999年3月30日
ページ数:60P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「本書は、市立大井小学校の校舎建設に伴い恵那市教育委員会が実施した、岐阜市恵那市大井町字内城所在の大井城跡の発掘調査報告書である。現地調査は、平成8年5月30日から10月2日の期間実施した。整理および報告書作成作業は平成9年度・10年度の2ヵ年度にわたり断続的に実施し、本報告書刊行により完了した。」

書評:
現在、恵那市立大井小学校校舎が建てられている場所にあった大井城跡の発掘調査報告書です。校舎の建替えにより「内城」と呼ばれた平面地に建物が建てられた(元グラウンド)のは残念なことではあるが、そのために大井城の旧状を垣間見ることができました。
本書には、付編で高田徹氏による「恵那市の中世城館について」が掲載されていおり、鷹撃谷城、刈安城、五郎塞、藤城、椋実城、久須美城、城跡山、馬隠、東野陣屋、佐々良木城、猪狩山城、野井城、城ヶ根砦が紹介されている。
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史跡弘前城跡保存管理計画書

史跡弘前城跡保存管理計画書
編集・発行:弘前市、弘前市教育委員会
発行日:1979年3月
ページ数:82P+付図1枚
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
「この史跡弘前城跡保存管理計画書は、昭和52年および53年度の2ヶ年継続で実施した史跡弘前城跡保存管理計画策定事業を集約した報告書である。」

書評:
弘前城の保存管理計画を立案するために収集された、弘前城の歴史や史跡整備計画についてまとめられている。特に、計画当時の昭和50年頃の弘前城の各場所の写真が多数掲載されており貴重である。
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首里城 Architectural Manual

首里城 Architectural Manual
発行:社団法人沖縄県建築士会
発行日:1993年11月初版
ページ数:104P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「この度、沖縄県の祖国復帰20周年記念事業として沖縄開発庁沖縄総合事務局によって首里城正殿の復元、それに付随して南殿・北殿及び城郭等が県をはじめとする関係官庁によって復元されるに至りました。社団法人沖縄県建築士会では専門家集団の立場から、首里城と周辺の歴史的建造物の図面やスケッチ及び写真等に解説をつけた、資料集『首里城』を発刊することにしました。」

書評:
本書は首里城の観光案内ではありません。城の歴史書でもありません。首里城の復元された建造物の貴重な設計図や写真が沢山載っています。変わったところでは、発注者や施工者、総事業費なども掲載されています。
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丸亀の歴史散歩

丸亀の歴史散歩
発行日:1982年11月20日初版、1988年5月1日第3版
ページ数:341P
著者:直井武久
定価:2,000円(当時)
オススメ度:★★★★☆
書評:
いい歴史書です。丸亀の歴史が詳細に、しかし読みやすくまとめられています。今回古本できれいな状態のものが入手できましたが、発行所が書いてないので、当時はどこで売られていたものでしょうか?丸亀の歴史を研究するには必携の一冊でしょう。
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河内長野市城館分布調査報告書 河内長野市文化財調査報告書第34輯

河内長野市城館分布調査報告書 河内長野市文化財調査報告書第34輯
編集・発行:河内長野市教育委員会
発行日:2001年3月31日
ページ数:112P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「近年の開発と生活の急激な変化は、郷土に伝えられてきました文化財にも影響を与えています。特に、地表や地下に残されている中世の山城跡や近世の小さな陣屋跡は、近世城郭の様な天守閣や濠、大規模な石垣をもたないために、人知れず消え去ってしまったものも数多くあります。本市教育委員会は有形・無形の文化財の保護と活用だけでなく、このような城跡の把握と活用に努めたいと思っています。そのために、基礎的な分布調査が必要と考え本調査を実施しました。」
文献史料調査も含めた総合的な城館調査報告書となっています。

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黒石地方の城館

黒石地方の城館
編集・発行:石黒市教育委員会
発行日:2000年3月31日
ページ数:32P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「このたび、文化課の尽力により発刊されることになった『石黒地方の城館』は、平成六年四月から六月にかけて十六回にわたって津軽新報に連載された七尾美彦氏の労作である。氏は、石黒市域の十指に余る城館の中から四ケ所選んで書かれているが、実地踏査と文献調べが噛合い、容易に読者の理解が及ぶように工夫されている。」
紹介は4城のみながら、一般向けに地元新聞に掲載されていたこともあり、非常に読みやすい。それでも、各城館の歴史や現状がわかりやすくまとめられている。

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