名護屋城跡 文禄・慶長の役の軍事拠点

名護屋城跡 文禄・慶長の役の軍事拠点
出版社:同成社
発行日:2008年4月初版
ページ数:194P
著者:高瀬哲郎
定価:1,800円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「『文禄・慶長の役』の実行に向け、新たに造られた肥前の名護屋城と、秀吉の命によって集結した諸大名の陣屋群について総合的に解説する。最新の発掘データをふまえ凝縮した、遺跡の総合ガイドブック。 」
考古遺跡を発掘調査の成果を踏まえて深く解説するシリーズで、「根城跡」以来の久しぶりの城郭です。本書は豊臣秀吉の朝鮮侵攻の拠点、名護屋城跡ですが、発掘調査の最新成果をまとめて安く触れることができる貴重な本です。
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熊本の城 熊本の風土とこころ10

熊本の城 熊本の風土とこころ10
出版社:熊本日日新聞社
発行日:1975年7月初版
ページ数:223P
編者:鈴木喬
定価:650円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「県下の城は古代から近世まで数え上げれば四百をこえる。そのうち近世の城は一般に特に関心が高いので、これに相当の頁数をあてたため、四百の古代中世の城からは、七十七城しか選定できなかった。これには地域的なバランスや写真の効果、歴史的な重みなどの問題があって、編者が一番頭を悩ましたところである。近世城郭については名城ものが数多く出版されているが、古代・中世まで拡げて県単位でまとめたものは、おそらくこれがはじめての試みではなかろうか。」
古い本にしては近世城郭に偏らない収録が珍しい。時代ではあるが、ほぼモノクロであり、城の歴史を中心とした解説である。
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古写真に探る熊本城と城下町

古写真に探る熊本城と城下町
発行:肥後上代文化研究会
発行日:1993年9月1日
ページ数:129P
著者:富田紘一
定価:2,000円(当時) 絶版
オススメ度:★★★★☆
書評:
「往時の熊本城は、大小の天守をはじめ数多くの櫓がそびえていた。大天守は3層6階、小天守は2層4階で南北に並んでいる。このほか時期により違いはあるが、五階櫓が6棟、三階以下の櫓も多数存在した。加藤時代にほぼ完成された城郭は、細川時代になって整備と保守を加えながら明治維新を迎えている。城郭としての死命を終えた熊本城は明治の激動の中で荒波を受けることとなり、ついに明治10年(1877)2月19日、西南戦争の直前に原因不明の失火により消失して姿を消すことになった。城郭の配置や間取りは絵図によって記録されているものもあるが、具体的に姿を見せてくれるのは皮肉にも明治の文明開化がもたらした新しい写真の技術であった。当時の写真技術からすると、撮影一つ取ってみてもまだ簡単にできるものではなく、地方において明治初期の風景が記録されることは数少ない時代であった。往時の姿をとどめた撮影初期から10年2月に焼失するまでを、古写真の撮像から熊本城の変遷を探ってみたいと思う。」
城の古写真を載せている本は多いが、城下町を含めて一城の古写真を収録したものは珍しい。写真サイズも大きく鮮明で、解説付きで写真風景を楽しめるのは大変良い。

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熊本城絵図 (城内・町割図)

熊本城絵図 (城内・町割図)
刊行:熊本日日新聞情報文化センター
発行日:1989年
ページ数:3枚
定価:2,600円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
永青文庫より3枚の熊本城関係の絵図を収録したもの。市販されたものですが、何のきっかけで出版されたものなのか分かりません。元図が大きいので書かれた文字は少々読みづらいですが、大きい2枚はカラーなので原図の雰囲気は良く伝わり、熊本城下町の様子がよく分かります。

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熊本城のかたち 石垣から天守閣まで 築城400年記念出版

熊本城のかたち 石垣から天守閣まで 築城400年記念出版
出版社:弦書房
発行日:2008年4月初版
ページ数:157P
編者:熊本日日新聞社編集局
定価:2,000円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「空を飛び、迷路を探り、地に潜り、レンズはあらゆるアングルから石垣を、櫓を、本丸を隅々までとらえた−。築城400年を記念して、名城・熊本城のすべてを切り取ったモノクローム写真集。『熊本日日新聞』連載を書籍化。」
熊本城をいろいろな角度から捉えたモノクロ写真集。中に1枚だけ「昭君之間天井画」のカラーが混ざっているのが鮮烈である。
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九州考古学会北九州大会資料集 小倉城と九州の近世城郭

九州考古学会北九州大会資料集 小倉城と九州の近世城郭
発行:九州考古学会
発行日:2005年7月23日
ページ数:54P
編集:九州考古学会北九州大会実行委員会
定価:1,000円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
2005年7月24日に北九州市立自然史・歴史博物館で開催された九州考古学会大会の資料集です。日頃の研究成果の発表の場ということで、内容も発掘調査などを中心に専門的です。モノクロページはよいとしても、コピーの域をでない粗さが目立つのは残念です。 続きを読む 九州考古学会北九州大会資料集 小倉城と九州の近世城郭

太閤秀吉と名護屋城

太閤秀吉と名護屋城
発行:鎮西町
発行日:1993年10月30日
ページ数:335P+文禄の役陣跡分布図1枚
編集:鎮西町史編纂委員会
定価:不明
オススメ度:★★★★☆
書評:
「鎮西町では、『名護屋城博物館』の開館を機に、朝鮮出兵-壬辰・丁酉倭乱-について学び直し、そこから新しい友好親善の道を見出していきたいと願い、『太閤秀吉と名護屋城』を刊行することにしました。当時のことを語る郷土の資料はありませんので、出兵当時の名護屋や打上の農漁民が、どのような状態に置かれていたのか、私たちがいちばん知りたいことがわかりませんし、また、内容としても、これで十分というものでもないと思いますが、町民のみなさんに広く読んでいただき、少しでも理解を深められることを心から希望するものです。」
本書は、名護屋城の地元鎮西町の編集した鎮西町史別編の名護屋城史です。すでに新本はないようですが、古書で比較的入手できます。

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今帰仁城跡 今帰仁村文化財ガイドブック vol.1

今帰仁城跡 今帰仁村文化財ガイドブック vol.1
発行:今帰仁村教育委員会
発行日:不明
ページ数:56P
編者:今帰仁村教育委員会社会教育課文化財係
定価:500円(?)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
今帰仁城跡の歴史や遺物を紹介するのガイドブック。フルカラーで説明は完結である。発行日は分からないが、世界遺産登録後に作成されたことには間違いはない。今帰仁城を訪れる前に予習するには丁度良く、予備知識もあれば一層楽しめるであろう。
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海路 第5号 特集・九州の城郭と城下町[中世編]

海路 第5号 特集・九州の城郭と城下町[中世編]
出版社:海鳥社
発行日:2007年11月初版
ページ数:181P
定価:1,200円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
前号の「古代編」に続く九州の城郭と城下町「中世編」。最新の論文六本を収録する。城郭特集は今号で終了のようだが、いつか「近世編」が出ることを期待する。
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肥後佐敷城史 青潮社歴史選書2

肥後佐敷城史 青潮社歴史選書2
出版社:青潮社
発行日:1982年3月初版
ページ数:242P
著者:矢野彩仙
定価:4,800円(当時) 絶版
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「肥薩両国境に接する古城の治乱興亡史。南北朝に名和氏が築き、戦国時代島津氏と干戈を交え、相良氏・佐々氏についで加藤清正が城代においた佐敷古城。わが国史上の大事件・反太閤の巨魁梅北氏の乱の経緯を中心に、膨大な関係文献を博捜し、史実で語った加藤清正伝であり、また家臣団を含めて掘りおこした『加藤家史料集』の別巻である。
本書は、歴史学者でとくに芦北地方の郷土史の権威者であった、矢野彩雲氏が昭和十年十月に、「稿本佐敷城史」と題して、芦北史談会から刊行された本の再刊であります。」
文語体で書かれているので幾分読みづらいが、佐敷城に関することばかり書かれているわけではなく、城主に関係する出来事は他地域のことでもまとめられている。平成19年度に佐敷城は特別史跡として文化庁に答申され、そのまま認可されると思われるが、郷土の書籍が見直されるきっかけになればよいと考える。
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