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出版社:文芸社
発行日:2008年10月初版
ページ数:246P
著者:木原溥幸
定価:1,500円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「平賀源内の郷土・讃岐の江戸時代の様子を、丹念な史料の調査を重ね、不確かな推量や独断を排して再現。高松城下町、金毘羅、村と農民、塩飽など、かつてそこにあった人々の暮らしを伝える。」
著者が香川大学を退職するのを機に自らの論文を集めて発行した「地域にみる讃岐の近世」(美巧社)の中から江戸時代の讃岐(香川県)の歴史を特徴づけるものを選んで収録している。論文集といえば高額になるものも多い中、手頃な価格で讃岐という特定の地域を知ることができる良書であろう。高松城下町や大坂城石切丁場など城愛好家に興味深い記事が並んでいる。


投稿者: Tadashi
わたしの東濃戦国史
村長かけある記 鳥越の里に愛込めて
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出版社:北國新聞社出版局
発行日:2008年12月初版
ページ数:97P
語り部:板倉武雄
定価:476円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「教師から県庁勤務、そして行政の責任者としての道を歩む中で、行財政に携わることは、苦難の連続であった。“頑固もん”が地域興しに無私の執念を注ぎ続けた『ふるさと愛』の足跡を綴る。」
本書の語り部となっている板倉武雄さんは平成合併で白山市となる直前の鳥越村の村長です。本書でも紹介されている鳥越一向一揆歴史館の友の会会長を創設以来続けられており、私もバス旅行などで何度かご一緒しました。本書を読むと、一向一揆という難しい素材で村おこしをした経緯がよくわかりました。値段も手頃ですし、文字も大きく読みやすいですよ。


近江八幡市埋蔵文化財発掘調査報告書ⅩⅢ 瓶割山城遺跡
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編集・発行:近江八幡市教育委員会
発行日:1987年3月31日
ページ数:26P+図版36P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「本書は、昭和61年度に近江八幡市教育委員会が行いました発掘調査のうち、国・県からの補助金を受けて実施いたしました調査の成果報告であります。本書には、出町遺跡(3・4次調査)、法華堂遺跡(2次調査)、瓶割山城遺跡の3遺跡についての調査結果を集録した。」
書評:
元気元(1570)年6月、織田信長の臣柴田勝家が、佐々木義賢と戦い、敵方の飲料水攻めにも屈せずこれを破ったときの舞台が瓶割山城であるらしい。瓶割山城の名称はこの勝家の伝承によるなので、勝家以前は長光寺城という。本書調査は、調査範囲も一部で遺物も少なかったので、断定できるような発見はなかったようである。
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佐古諏訪山考
知れば知るほど好きになる名古屋城
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発行:財団法人名古屋城振興協会
発行日:2009年2月20日
ページ数:103P
編集:名古屋城検定実行委員会
定価:1,300円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
昨年第一回初級試験が開催された「名古屋城検定」は今年初めての中級試験が開催されます。それに合わせて、昨年の公式テキスト「名古屋城なるほどなっとく検定」がパワーアップして帰ってきました。初級試験には当日持込み可ということなので、受験を考えている人は必携の一冊です。今回もきれいな写真満載ですよ。中級試験は他の参考図書も指定されていますので、まずはこのテキストを暗記しましょう。
一般販売は名古屋市内のみなので、入手したい方は名古屋城検定実行委員会事務局(TEL.052-961-7580)までお問い合わせ下さい。検定申込みは4月24日まで。次回改訂版販売時には入手できない可能性もありますので、ほしい人は早めに入手しましょう。中級試験に合格すると、本丸御殿公開時の運営ボランティアとして参加できるという特典もありますよ。
名古屋城本丸御殿ホームページ
第二回特別展 桑山一族の興亡 -桑山氏新庄入部四〇〇年記念展-
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発行:新庄町歴史民俗資料館
発行日:2001年10月6日
ページ数:40P
定価:700円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
「平成13年は、近世大名桑山氏が新庄の領主として入部して、ちょうど400年にあたる記念すべき年です。今回の特別展では桑山氏発展の祖である重晴から、関ヶ原の戦い、新庄入部と領内経営、大坂の陣、桑山氏改易とその後の桑山氏の様子と、時代の流れにそって展示を構成しました。」
平成13年10月6日から11月18日まで同館で開催された展示図録です。カラーで古文献や合戦屏風、新庄城絵図などが掲載され、桑山氏に関しての貴重な資料集と思います。
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史跡福山城保存整備基本設計書 弘前町
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発行:松前町
発行日:1999年3月
ページ数:86P
編纂:有限会社建築文化研究所
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、松前町史跡福山城保存整備検討委員会の協議・検討をもとに、平成10年度に策定した、史跡福山城の基本設計を定めるものである。」
本書は松前藩の通称松前城の保存整備計画をまとめたものです。史跡登録名称としては「福山城」としているが、福山城というと広島県の福山城のイメージがあるので、松前城というほうがわかりやすいですね。保存管理計画書には整備のために参考にした貴重な古写真や絵図がカラーで掲載されているのがうれしいところです。
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津和野城下町 祇園町遺跡 津和野町埋蔵文化財報告書
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編集・発行:津和野町教育委員会
発行日:1999年3月16日
ページ数:46P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「現在の津和野の町並みは、江戸時代に整備された城下町が基礎となっています。今回、津和野郵便局庁舎新築工事に先だって発掘調査をおこない、津和野城下町遺跡で初めての本格的な町屋跡の発掘調査となりました。今回の調査は小規模なものでしたが、城下町の成立期を知る手がかり、幾度にもわたる火災を裏付ける焼土層、大量に廃棄された陶磁器の一括資料など、これまで知られていなかった新しい事実が発掘調査を通じて次々と明らかになってきました。」
焼土層の発見された断面図はカラーで掲載してほしかった。
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平成9年度新井市遺跡確認調査報告書 西条城跡 新井市埋蔵文化財報告書第22
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編集・発行:新井市教育委員会
発行日:1998年3月31日
ページ数:20P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「本書は新潟県新井市内において周知されている遺跡、あるいは遺跡が存在すると推定されている場所において開発の計画がなされているもののうち、平成9年度に遺跡確認調査を実施した調査報告書である。調査箇所は西条城跡、舟岡山地区、中川地区、西俣遺跡(新発見)である。」
書評:
西条城跡では遊歩道施設にあたり、小範囲の発掘調査が行われたようであるが、縄文時代の土器片が1点のみと成果はほとんどなかったようである。
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