毛利元就と地域社会

毛利元就と地域社会
出版社:中国新聞社
発行日:2007年6月初版
ページ数:276P
編者:岸田裕之
定価:1,680円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「1997年NHK大河ドラマ『毛利元就』が放映され、中国地域・瀬戸内海地域に元就ブームが起こった。ドラマの最後に付けた『元就紀行』、また関連事業として東京・広島・名古屋・萩で公開した『毛利元就展 -その時代と至宝-』、地域密着型で進めた『歴史リレーフォーラム -元就歴史紀行-』、パネル展等々、好評であった。あれから早いもので今年は十周年を迎える。人間が生きるということはどういうことか。どういう地域性・時代性の制約のなかで、自らをどう位置づけ、どういう課題を背負い、どういう方法でそれを実現していったか、そしてそれはどういう意味を持ち、歴史上どう評価されたか。それは、現在も、立場の違いはあっても、私たち一人ひとりが体験していることである。このたび、専門の研究者八氏のご協力を得て、最先端の研究成果を紹介することとした。読者の方々には、この書を人の生き方の一事例として受け止め、正の遺産も負の遺産も時代の所産として現在の社会のなかに投影してみてほしい。そうして歴史は、過去・現在・将来の時間軸のなかで身近なものとして活かされ、また歴史学は、本来の学問的価値を回復し、人間が生きるための総合科学としての役割を果たせるものと思われる。」
次の時代を見通して継承と断絶、そして創造を合理的に成し遂げた人物、毛利元就。その「国家」づくりや財政、軍事、文芸活動などに関する最先端の研究成果を紹介。吉川氏、大内氏など地域大名の支配体制についても考察する。
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[目次]
第一部 毛利氏の戦国時代史
第1章 境目の盟主・毛利元就の「国家」づくり
第2章 毛利氏領国の貨幣流通と大名財政
第3章 毛利氏の軍事力編成の展開 -軍役を中心に-
第4章 毛利氏一族の文芸活動 -和歌・連歌・物語-
第5章 毛利家伝来の文化財から見た毛利元就像 -毛利元就の祖先崇拝と領国支配-
第6章 戦国大名毛利氏と厳島神社 -棚守房顕の活動を手掛かりとして-
第二部 地域大名の戦国時代史
第1章 吉川氏とその城・館・寺
第2章 大内氏の領国支配組織と人材登用
第3章 尼子経久論
付録 毛利元就ゆかりの地 付、文書館・博物館