尼子毛利合戦雲陽軍実記

尼子毛利合戦雲陽軍実記
出版社:新人物往来社
発行日:1978年3月初版
ページ数:306P
校注者:勝田勝年
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、『雲陽軍実記』を全国の読者の前に紹介し、併せて必要な解説を加えて理解に役立てようとする目的から執筆したものである、『雲陽軍実記』を『尼子毛利合戦雲陽軍実記』と命名したのには理由がある。それは本書が全国に紹介されるのは今度が初めてであるからである。したがって、一見その内容が知りがたいと思われたので、内容を率直に示すために『尼子毛利合戦』の冠称を付した。」
「雲陽軍実記」は史実の正確さに重点が置かれたものではない。毛利方の「陰徳太平記」と対をなす尼子方の諸将の心情をよく表わしている史料である。本書にはふりがなや校注があり、読み進めるのに大変に役に立つ。発行部数が少なかったのか、古書でもなかなか入手困難である。今回は本体のみ箱なしのものを入手できたが、本体の状態はよかったので背ラベルを写真にしてある。NHK大河の「毛利元就」放映のときにでも再販してもらえればよかったと思う。
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上杉氏年表 為景・謙信・景勝

上杉氏年表 為景・謙信・景勝
出版社:高志書院
発行日:2003年9月初版、2007年3月改訂版
ページ数:244P
編者:池亨、矢田俊文
定価:2,500円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、長尾為景の父能景が戦死した永正三年(1506)から、上杉景勝が死去する元和九年(1623)までの117年間に起こったできごとを時間の流れに従って記述したものである。よって、上杉謙信・景勝の全生涯を時間とともに理解できるようになっている。また、時間の流れでは理解しにくい重要なことがらについては、コラムという形式で収めた。本書は特定の研究の意図をもって作成されたものではないので、この年表を活用してさまざまな研究ができよう。たとえば、元和五年(1619)になくなった直江兼続の全生涯を記述しているので、兼続の研究にも役立てることができるだろう。」
今年、戦国地図としてページを追加して改訂版が出ているようである。上杉氏研究をする方は横に置いておくと便利な一冊である。
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上杉謙信の足跡 春日山城と周辺の城

上杉謙信の足跡 春日山城と周辺の城
出版社:日本城郭資料館出版会
発行日:1969年5月初版
ページ数:278P
監修:鳥羽正雄
著者:上越城郭研究会
定価:490円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「聖将と謳われた所以はどこか?史料に基き150余の諸城砦と古戦場を踏査し、謎に秘められた謙信の生涯を再現!」
発行が古いが、謙信研究について実際の城砦や古戦場を調査した最初の書。
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上杉謙信 物語と史蹟をたずねて

上杉謙信 物語と史蹟をたずねて
出版社:成美堂出版
発行日:1976年5月初版
ページ数:223P
著者:八尋舜右
定価:900円+税
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
「本書は、武田信玄との一騎打ちをはじめ、はなやかな戦歴に彩られた闘将のダイナミックな生の軌跡をたどるとともに、自分のいだく孤高の理想と醜い現実との葛藤に傷つき悩む内面のドラマにも光をあて、なぞにつつまれた謙信伝説の暗部を鮮やかに浮き彫りにしている。俗伝巷説のたぐいに徹底してメスを入れ、適正な史料を客観的に解釈することによって、等身大の謙信像を描くことに成功した。」
物語として楽しむ分には面白いが、発行が古いので上杉謙信を研究するには後の書籍に軍配が上がる。
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武田二十四将伝

武田二十四将伝
出版社:新人物往来社
発行日:1980年3月初版
ページ数:284P
著者:坂本徳一
定価:2,000円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書に登場させた二十四将は、毎年4月12日の信玄忌にちなみ、武田のふるさと・甲府市で開かれる『甲州軍団出陣』の戦国ドラマに登場する二十四将に合わせて構成した。」
武田24将について個別に生まれや伝承、戦歴を解説する。24将は江戸時代に甲陽軍鑑や浮世絵の影響で生まれたものであるが、少なくとも6通り以上は存在している。本書は、甲府市の信玄公祭りに合わせて、つまり武田神社に伝わる24将を基準としている。
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武田信玄のすべて

武田信玄のすべて
出版社:新人物往来社
発行日:1978年2月初版
ページ数:305P
編者:磯貝正義
定価:1,500円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「武田信玄に関する著書論文の数は多い。現在でも、年に一冊や二冊は新著が店頭に並ぶ。それは、武田信玄が戦国武将中まれにみる名将で、スケールの大きい人物であったためだ。それだけにその人物像の全体を描写し尽くすことは至難のわざである。今までにも名著といわれるものがいくつも現われ、全体像を描いたものもないとはいえない。しかし正直のところ、個人の力には限度がある。それに信玄はいくら研究しても研究し尽くしうるような対象ではない。とにかく、信玄は一人の力では手に負えない偉大な存在である。そこで一つの試みとして、何人かの研究者が協力してそれぞれの項目を分担執筆し、全体として総合された信玄像を描き出してみようということになった。本書はそうした意図で生まれた新しい企図である。」
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定本武田信玄

定本武田信玄
出版社:新人物往来社
発行日:1977年1月初版
ページ数:382P
著者:磯貝正義
定価:1,500円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「たまたま昭和40年に当時の人物往来社が、『戦国史料叢書』として『甲陽軍鑑』の復刻を企画し、服部治則教授と筆者とがその校注の仕事に当ることになったのが、筆者が信玄伝に取り組む契機となった。引続き同社の「日本の武将」シリーズの一冊として、『武田信玄』の執筆を依頼されるに至って筆者の信玄研究は本格化した。その後同シリーズは中途で挫折し、社の方も新人物往来社として再出発するなどの事情もあって、筆者もまた筆を中途で捨ててしまった。ところが同社の内川氏から、折角書き始めたものなら完成したらどうかとのすすめがあり、再度筆を執って書き上げたのが、昭和45年4月に同社から出版された前著『武田信玄』である。前著は信玄の戦歴が中心であり、民政家としての業績や武田氏の権力構造等に言及する余裕は余りなく、信玄の伝記としては不充分なものであった。このごろ前著の再刊を希望する声があるので、この際不足分を書き足し、全面的に書き直して面目を一新した形で再刊してみようという気になった。しかしいざ仕事を始めてみると、勤務の関係で新しい書き足しをする時間的余裕がなく、また自分なりに心血を注いで書いたものをわずか数年後の今日、全面的書き直しなどできるものでないことも分った。そこでこのたびは不本意ながら大小約百個所の訂補を行なっただけで刊行するのやむなきに至った。”定本”などと銘うつ気など全くなく、むしろ”稿本”とでもいいたいところであるが、出版社の事情もあるので了承することにした。」
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新府城と武田勝頼

新府城と武田勝頼
出版社:新人物往来社
発行日:2001年3月初版
ページ数:307P
監修:網野善彦
編集:山梨県韮崎市教育委員会
定価:2,400円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「1999年11月7日、韮崎市・韮崎市教育委員会・史跡新府城跡保存整備委員会の主催で『戦国の浪漫 新府城-ふるさとの城を語ろう』と題し、韮崎市文化ホールにおいて開催されたシンポジウムの諸報告を中心に、各分野の専門家たちの論稿を加えて編集された本書は、まさしくこうした新たな歴史学の動向の中で生まれた成果の一つであるといってよかろう。」
武田氏を滅ぼしたということで低評価の勝頼であるが、最近再評価の動きが次々と出てきている。本書もその一端として、本拠であった新府城から勝頼を再評価しようとしている。
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川中島合戦再考

川中島合戦再考
出版社:新人物往来社
発行日:2000年12月初版
ページ数:310P
監修:笹本正治
編集:長野県飯山市
定価:2,400円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本書は、2000年7月22日・23日の両日にわたり長野県飯山市において開催された歴史と文化を活かしたまちづくりシンポジウム『飯山から見た川中島合戦』の発表を基にして作成刊行した。各人の発表は、新たに原稿を書き下ろしていただき、パネルディスカッションは、当日の討論に加筆訂正して掲載した。」
シンポジウムの講演そのままに話し口調で掲載されているので読み易い。上杉側の川中島最前線であった飯山の地から川中島を考える一冊。
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激闘!川中島合戦をたどる -古戦場に刻された戦いの光と陰-

激闘!川中島合戦をたどる -古戦場に刻された戦いの光と陰-
出版社:龍鳳書房
発行日:2006年11月初版
ページ数:278P+マップ1枚
著者:岡澤由往
定価:1,600円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「この本は拙著『川中島古戦場ひとり旅-信玄軍配団扇の跡』をもとに、古文書解読講座や郷土史講座の講演資料などを補充加筆したものである。川中島の戦いについて史実を明らかにしようとしたものではない。母や祖母、そして『逆さっ穂』伝説の里に暮らしてきた人びとによって語り伝えられてきた川中島の戦いのなかに、ロマンと人間愛を求めようとしたものである。だれ人の手によって、書き写されたのであろうか、私の手元に手垢で汚れ、ささくれだった和綴の『甲越信戦録・八巻』の四分冊と二分冊の写本が二種類ある。何代も、幾人にも読み伝えられてきた写本である。この『甲越信戦録』は史書ではない。また単なる軍記物語でもない。軍記物語にこと寄せて、川中島の戦いを通して人間愛を教える教本である。いうなれば、今日の道徳教育の教科書とでもいうべき本である。寺子や里人たちが興味関心のある『川中島の戦い』を通して、『人間愛』・『報恩』の大切さを当時の知識人であった寺小屋師匠が教えたものであろう。史実性の希薄な『甲越信戦録』ではあるが、山本勘助の討死の地をはじめとして、古戦場の史跡の多くは、この『甲越信戦録』に依拠している。さらにつけ加えるならば、この地を訪れる方がたが、古戦場の地で暮らしてきた里人と同じ情感にたって、史跡探訪をしていただければと構成したガイドブックのつもりである。史跡については、伝承を尊重しながら、史料を補足して記述した。ガイドなしでも本書を片手に古戦場の自然風土を愛でながら、懐古の情にひたっていただければ幸いと思うものである。」
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