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発行:京都大学人文科学研究所
発行日:1986年3月31日
ページ数:228P
著者:山下正男
定価:非売品
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「本報告書は、報告書の興味の中心である土豪の小城の調査を発表するものであるが、そうした調査の過程で発見された将軍、管領、守護、守護代の城、そして法華、門徒、キリシタンのつくった城をも網羅的に報告することにした。というのも、調査はしらみつぶし的方法でおこなったので、小城意外にもそれに関連するすべての城を調査せざるをえなかったからである。以下に掲げる百数十枚の地図は、城郭の縄張り図である、しかも現在の地形の上に乗せた縄張り図である。可能な限り、現存の遺構にもとづいて書き上げたが、遺構が半壊または消滅したところは、推測によって復元した。」
京都市内・近郊の城跡調査報告書である。大学の研究の一環であるので、復元図といっても現在主流の縄張り図ほど精密ではありません。圧巻は豊臣秀吉が築いた御土居の復元図です。1ページでは収まりきれず、数ページに渡って地図上に掲載されています。京都府は各都道府県で行われた中世城館跡の調査報告書を発行していないだけに貴重な資料である。
国営会津農業水利事業関連遺跡調査報告Ⅻ 神指城跡
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発行:福島県教育委員会
発行日:1992年3月31日
ページ数:56P(図版含む)
編集:福島県文化センター
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「本書は、平成3年度会津農業水利事業南部地区門田幹線用水路建設に伴い発掘調査を実施した、福島県会津若松市に所在する神指城跡の報告書である。」
書評:
上杉景勝が徳川家康との決戦に備えて、会津の地に直江兼続により築かせた神指城の発掘調査報告書です。結果、未完成のまま上杉家は米沢に移封となってしまったため、その城域は確定されていなかったが、本書調査により、その手がかりが少なからず発掘されている。
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はままつ城めぐり
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編集・発行:浜松市博物館
発行日:2006年7月8日
ページ数:48P
定価:300円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「合併した浜松市の城館のうち、約30例について、最新成果を紹介したガイドブック。」
展示図録として作成されたもののようだが、浜松周辺の城を訪ねる際は携帯もでき参考になるであろう。しかし、探訪コースの地図がわかりにくいので地図を携帯することも必須ですよ。
浜松市博物館展示解説書ホームページ
Prototype & script.aculo.us JavaScripyライブラリによるAjaxアプリケーション開発
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出版社:オライリー・ジャパン
発行日:2008年7月初版
ページ数:390P
著者:クリストフ・ポルトヌーブ
監訳:栗山淳
訳者:吉田遼二
定価:3,200円+税5%
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「JavaScriptライブラリ「prototype.js」と「script.aculo.us」が持つ豊かな機能を解説する。prototype.js 1.6、script.aculo.us 1.8対応。」
動作は軽く高機能なAjaxライブラリの解説書です。サンプルが非常に多く参考になります。特にドラッグ&ドロップの章は、他に解説する本がなかったため重宝しました。


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佐賀城下町竈帳
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出版社:九州大学出版会
発行日:1990年2月10日初版
ページ数:1017P
編者:三好不二雄、三好嘉子
定価:15,000円+税5%
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
「佐賀県立図書館架蔵の鍋島家文書『竈帳』は嘉永七年(1854)に作成されたものである。城下町の竈構成を詳細に記録した史料としては、わが国において他に余り類例がなく、城下町竈構成については白眉に属する史料とみられる。竈帳は、各帳ごとに屋敷の位置、間口、奥行、竈主、家族、職業、帰依寺、身分、年齢、続柄が明記され、五~六竈ごとに構成される組についても、組頭の記載、組構成の内容が書かれている。さらに、各町ごとに別当が署名し、集計がなされており、きわめて詳細な城下町の記録であるが、城下町の竈帳で、これ以上のものはこれまで刊行されていない。本書は、幕藩制社会の城下町研究だけでなく、人口、居住、宗教、借屋、建築など、各分野の研究にも大いに貢献できるものであり、わが国都市史研究の根本史料とみなされる。」
本書は、古文献の翻訳史料ですが、その膨大な翻訳量にただただ敬服です。非常に詳細なデータを収録した藩政期の戸籍とも言える史料なので、当時の城下町の構成がよくわかります。
平成20年度秋季特別展 天下人を祀る -神になった信長・秀吉・家康-
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発行元:滋賀県立安土城考古博物館
発行日:2008年10月11日
ページ数:99P
定価:1,500円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「乱れた戦国の世を統一に導いた三人の天下人 -織田信長・豊臣秀吉・徳川家康には、共通点も多いと言われています。その一つが、それぞれが死去した後に、神として祀られるようになるという現象です。道なかばで京都本能寺で倒れた信長は、すぐには神になりませんでしたが、生前から神として祀られようとしていたことが、キリスト教宣教師の記憶に記されています。天下統一をなし遂げた秀吉は、京都東山に豊国大明神として祀られましたし、江戸幕府を打ち立てた家康は、東照大権現として日光をはじめ全国に鎮座しています。本展では、三人の天下人の神格化を巡る歴史や背景を、残された画像や資料から、考えてみたいと思います。」
本書は、平成20年10月11日より11月16日まで開催された秋季特別展の展示図録です。貴重な資料の数々がカラー写真で掲載されています。安土城考古博物館で購入できます。
安土城考古博物館ホームページ
開館15周年記念 第35回企画展 信長と安土城 -収蔵品で語る戦国の歴史-
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発行元:滋賀県立安土城考古博物館
発行日:2008年1月19日
ページ数:95P
定価:1,000円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「博物館の展示や普及活動の根本にありますのは、各博物館がそのテーマや目的に応じて収集・保管している資料に他なりません。当館でもこの十五年、購入や製作、寄贈および寄託を受けることにより、収蔵資料充実に努めてまいりました。しかしながら、これらの収蔵品はこれまで、一部を常設展示や特別展でご紹介することはあっても、全体像を展示しご披露する機会に恵まれませんでした。このたび、開館十五周年を記念して、収蔵する戦国・織田信長関係資料を用いて企画展を開催することといたしました。」
本書は、平成20年1月19日より3月30日まで開催された企画展の展示図録であるとともに、当館の織田信長、戦国時代関係収蔵目録です。貴重な資料の数々がカラー写真で掲載されています。安土城考古博物館で購入できます。
安土城考古博物館ホームページ
平戸城下町
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発行:平戸市文化協会
発行日:1987年3月
ページ数:107P+付図4枚
編集:平戸市文化協会、文化財課
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
「平戸は松浦氏の城下町として発達したことは周知の事実ですが、意外にその詳細は知られておりません。本書は松浦史料博物館所蔵絵画の図化による公開とともに、平戸城下町に関する基礎資料を提示したものです。」
書評:
平戸城下町に関する論文が収録されています。付図が複数年分付いているので参考になります。
続きを読む 平戸城下町
伊勢松坂城及び其の城下町
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編集・発行:飯南多気郷友会
発行日:1933年9月15日
ページ数:36P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「今日三重県の都市として、最も輝かしかるべき未来を持っているものは、松阪市である。松阪は元来松坂城の城下町として建設されたものであるが、後にはそれが商業都市として、目ざましい活躍を為すに至った。ただこの光栄ある大松阪市の基礎が果して何人によって築かれたかということになると、今日の松阪人の多くは、存外無関心であるらしい。偉大なる未来を有する松阪人は、市制施行の祝福すべき日に当り、須らく頭を回らして、自己の市の古へを顧るだけの心の余裕を持たなければならない。」
戦前の古い本である。松阪に城下町が開けた経緯を書いている。旧字体もあって読みづらいところもあるが、当時の貴重な写真も巻頭に4枚収録されている。表紙はご覧のとおり汚れているが、松阪市の歴史を知る上では、貴重な本ではなかろうか。
秀吉と桃山文化 大阪城天守閣名品展
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編集・発行:大阪城天守閣
発行日:1997年3月29日
ページ数:227P
定価:不明
オススメ度:★★★☆☆
書評:
「このたび大阪城天守閣は、昭和六年の大阪市民の手による復興以来六十五年ぶりに、外装の全面修覆を行い、新たに耐震補強を施し、さらに内部諸設備を全面的に改修する『平成の大改修』を行い、本日めでたく竣工式を挙行するとともに、昨年四月一日以来一か年に及ぶ休館を終え、本日より再び開館の運びとなりました。これを記念して、実物資料展示室として一層の整備の図られた三階・四階展示室を会場に、大阪城天守閣収蔵品のみによる『秀吉と桃山文化 - 大阪城天守閣名品展』を開催することといたしました。」
平成9年3月29日から5月11日を会期として大阪城天守閣で開催された特別展の展示図録。収録された展示品はすべてカラーページとなっているのがうれしい。