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出版社:角川書店
発行日:1984年6月初版
ページ数:404P
著者:井上宗和
定価:490円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
戦国時代は、まさに男の時代であった。男たちが、その持てる智力と武力で、思うままに生きた時代であった。そして、智力と武力で拮抗した武将たちにとって、最後の勝利を決定づけたのは天運であった。信長・秀吉・家康の覇業の前に、その悲運のために、あたら中原に鹿を追うのに夢に終った、義元・信玄・謙信らの武将たち、中途、万斛の恨みを呑んで戦場の露と消えた武将など、その傑出した15人と、その周辺をいろどる79人の武将を、種々のエピソードをからめて浮きぼりにした。


城と石垣 その保存と活用
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出版社:高志書院
発行日:2003年4月初版
ページ数:167P
編者:峰岸純夫、入間田宣夫
定価:2,000円+税
オススメ度:★★★☆☆
書評:
本書は、2001年9月30日に、仙台市アエルビル多目的ホールを会場として開催された「城と石垣 全国シンポジウム」の記録である。城と石垣の整備・保存に関するさまざまな模索の具体例が紹介されるなかで、全国各地の現場に共通する課題が浮き彫りにされた。文化財保護と伝統工法による復元を基本としながら、安全性確保のために現代工法を取り入れてゆく上での留意点などについて、議論が交わされた。それに関連して、文化財関係者と土木関係者、さらには市民・研究者・行政が連携して、問題に取り組んで行く必要性が話し合われた。
城と石垣の整備・保存に関するさまざまな模索の具体例を紹介、全国各地の調査・復元の担当者等の報告とともにその課題について考察する。


[決定版]図説江戸三百藩 城と陣屋総覧 西国編
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出版社:学研
発行日:2006年6月初版
ページ数:157P
監修:三浦正幸
定価:1,800円+税
オススメ度:★★★☆☆
収録城郭:西国153の城郭・陣屋
書評:
近世城郭では、冬型の気圧配置ではないが、西高東低になっている。西日本の城は高い石垣、立派な天守、数多くの櫓を有するが、東日本の城には石垣が乏しく、天守がほとんどなく、櫓も数少ないのである。西日本の城の優位性は、織田・豊臣政権の成立と、、慶長五年の関ヶ原の戦いによってもたらされた。
本書で取り上げたのは基本的に、幕府直轄の城および幕末維新期まで存在していた藩の諸藩の城と陣屋である。幕府直轄地における郡代役所や代官所の陣屋、各藩の出張陣屋、藩領が確定していない新田藩の陣屋、明治維新後に大名とならなかった交代寄合旗本の陣屋は含まれていない。
本書はフルカラー、写真付、歴代城主の家紋入りの幕末城郭・陣屋事典である。


[決定版]図説江戸三百藩 城と陣屋総覧 東国編
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出版社:学研
発行日:2006年6月初版
ページ数:157P
監修:三浦正幸
定価:1,800円+税
オススメ度:★★★☆☆
収録城郭:東国182の城郭・陣屋
書評:
明治以来の府県を統合して道州制を導入しようとする意見が聞かれるようになったが、東日本の近世城郭では、すでに四〇〇年前から道州に相当する地方性が見られる。北海道・東北・関東・東海・中部(北陸と中央高地)の五地方に分けてみると、東日本の城の特徴がよく分かるのである。
本書で取り上げたのは基本的に、幕府直轄の城および幕末維新期まで存在していた藩の諸藩の城と陣屋である。幕府直轄地における郡代役所や代官所の陣屋、各藩の出張陣屋、藩領が確定していない新田藩の陣屋、明治維新後に大名とならなかった交代寄合旗本の陣屋は含まれていない。
本書はフルカラー、写真付、歴代城主の家紋入りの幕末城郭・陣屋事典である。


Newton(ニュートン)2006年8月号 スーパーサウルスと巨大恐竜全100種類
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出版社:ニュートンプレス
発行日:2006年6月
ページ数:140P+特別付録:スーパーサウルスの頭部実物大ポスター
定価:1,000円(5%税込)
オススメ度:★★★☆☆
書評:
時をさかのぼること1億5000万年。ほとんどすべての大陸に進出し、100種類におよぶ多様化をとげ、大繁栄していた巨大な恐竜のグループがあった。「竜脚類」である。体長は最大30メートルをこえ、長い首と尾をもち、ずっしりとした樽型の胴体を太い4本の足で支えていた。生命が上陸してから約4億年の年月が流れたが、竜脚類以外陸上動物では20メートルの体長ですらこえたものがいない。史上最大の巨大恐竜にはどのような仲間がいたのか?なぜ、巨大化したのか?今回の特集では、竜脚類のすべてを最新の学説で解き明かしていく。
実寸60分の1サイズで41体並べられた一覧。30メートル超級のセイスモサウルスやスーパーサウルス、有名なアパトサウルスやブラキオサウルスがいかに大きさが実感できる。「保存版!全100種類リスト」ケネス・カーペンター氏の「特別インタビュー」、「読者参加企画 竜脚類Q&A」と、その他記事も充実している。

定本和歌山県の城
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出版社:郷土出版社
発行日:1995年7月初版
ページ数:255P
監修:水島大二
編集:「定本・和歌山県の城」刊行会
定価:10,680円+税
オススメ度:★★★★☆
書評:
県内のどこに、どれほどの城跡が存在しているのだろうか調べてみたい、そんなとき、まず郷土関係の書を開く。ところが、これらの書には古城跡の記載が意外と少ない。そこで、もっと詳しくふるさとの城を知りたいという多くの声に応えるために企画されたのが本書である。
これまでに発刊されている古城跡について記した本の多くは、城跡を実際に歩いて調べたものではなく、江戸時代の「紀伊続風土記」(1840年成立)に記された古城跡を記載したものが大半であった。「紀伊続風土記」では「古城」の項は145か所で、ほかの項目内に古城館の存在を示したものを含めても約330か所に過ぎない。そして、過去の多くの書籍では、地元に城の遺構が残存していても、伝承があっても、「紀伊続風土記」に記載されていない城跡は取り上げていない傾向がみられたのである。また、「城」が「天守閣」の代名詞となっている今日、山上に築かれることの多かった中世城郭は「トリデ」ではあっても「城」ではない、ましてや平地に築かれた「土居」の類に至っては、単なる「屋敷」で「城」とはほど遠いものとして扱われる傾向もみられた。
こうした過去の記録に固執せず、城と呼ばれていなくても「城郭」に類する役割と構造をもつものを歩き調べていくうちに、和歌山県内でその数は800余城にもなった。その城名を活字にすれば一枚の紙に収まるものだが、この一枚に35年もの歳月を費やしたことになる。
本書は、県内の城郭を網羅した長年の調査結果を世に問う初の試みであった。城郭研究者のみならず広く一般の読者にとっても読みやすく、使いやすい内容と構成を心掛け、今後、「紀伊続風土記」に代わる郷土の基本書となるよう工夫した。
写真・図版を多用し、和歌山県の城郭を幅広く収録した本書は、和歌山県の城郭資料として第一級である。発行部数のためか、現在非常に入手が困難なのが残念。
戦国越中を行く
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出版社:北日本新聞社
発行日:2003年7月初版
ページ数:253P
編集:北日本新聞社
定価:1,714円+税
オススメ度:★★★★☆
書評:
戦国時代の佐々成政が富山城の城主だったことは、広く県民に知られている。しかし、越中の平定がどう進められたかを知る人は、少ないのではないだろうか。本書は、北日本新聞朝刊に平成14年1月から同年11月まで42回連載した「戦国越中を行く」と、同年5月に17回連載し、県内に残るゆかりの史跡や伝説の地を紹介した「今に生きる佐々成政」を合わせて編集した。越中が本格的な戦乱の時代に突入した天文12(1543)年の「越中大乱」から、平定、さらに豊臣秀吉に降伏するまで。成政の動向を中心に、近年の発掘調査の成果を織り込みながら富山の戦国史をまとめた。
新聞の連載記事だったため文章は非常に読みやすく、次に読み進めさせる力がある。城郭に関する情報も豊富であるが、地図が大まかで分かりにくいのが残念。


戦国武将合戦事典
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出版社:吉川弘文館
発行日:2005年3月初版
ページ数:896P+索引・年表77P
編者:峰岸純夫、片桐昭彦
定価:8,000円+税
オススメ度:★★★★☆
書評:
本事典はm享徳の乱(1454~1482年)から島原の乱(1637~1638年)に至る期間を対象にしている。その間の国史大辞典編集委員会編「国史大辞典」に掲載されている関係項目を選定して「戦国武将編」は武将の没年順、「武家系譜編」は五十音順、「合戦編」は発生年順に配列し、巻頭では総説によって戦国時代を概観している。なお、「戦国武将編」では、武将のみではなくその縁辺に活躍した文人・芸能者・僧侶なども必要に応じて掲載した。また、付録として、「年表」「在世年表」「人名・事項索引」を掲げている。「国史大辞典」に掲載されている肖像・花押・印章・合戦屏風・系図などは数多く収録して、戦国武将の風貌に接することが出来るようにし、合戦屏風はカラー版にして合戦のイメージを実感しやすくしている。
国史大辞典全15巻はとても手が出ないという人も、戦国時代に限定すればこれ一冊でカバーできるというのはよい。内容は辞書であるので、各解説も簡潔ではあるが、一冊机上に揃えてパラパラながめていると、意外な発見があるかもしれない。


戦国逸話事典
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出版社:新人物往来社
発行日:1989年1月初版
ページ数:357P
編者:逸話研究会
定価:4,800円+税
オススメ度:★★☆☆☆
書評:
逸話には、その時代の人々の生きた声や姿が点描されており、隠れた話や埋もれた話の中に、人々の本音が浮かび出ている。逸話の面白さと魅力が、そこにある。戦国時代の部将たちや庶民が、乱世の中で、どんな人生の奇跡をたどったのか。避け難い人間葛藤、生きていくうえでの信条、日々の哀歓がつづられており、その断面を見ることができる。勝ちと負け、成功と失敗、表と裏など、さまざまな人間模様がある。歴史の流れと関連させながら、どの項目からでも読み出せるように構成した。そこには簡潔ながら今日にも通じる人生教訓が含まれている。
応仁の乱前後から徳川家康による江戸幕府確立期の慶長年間までを対象に、原点の文意に忠実に従い、脚色を排除している。基本的に原点(名将言行録、信長公記など)の抜粋であるので、解説はありません。

